高砂 なくて七癖あって四十八癖


2014年06月11日 読了
 木材の仲買をしていた又兵衛と妻のおいせは、商売を息子に譲って隠居する際、家を出て日本橋堀留町の会所の管理人になった。
そこへ持ち込まれる町内の人間模様のいろいろ。

 夫婦は外からではわからない。
二人の間になにがあったのか、どう思っているのか、色んな男女を見て又兵衛は考える。
どの話も最後はちゃんと落ち着くところへ落ち着き、ホッとしたりホロッとしたり。
又兵衛とおいせのやり取りを読んでいると、とても穏やかな気持ちになれる。

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若桜鉄道うぐいす駅


2014年06月09日 読了
 ある日、おじいちゃんに呼び出され、「頼み事」をされた。
そしてその同じ日、おじいちゃんの大親友の重次郎さんにも呼び出され、私はある「頼み事」をされる。

 生まれ育った田舎の、一両だけのさびれた鉄道の駅をめぐって、大親友の二人は敵同士になり、主人公の私は両方からされた真逆の頼み事に翻弄される。
全体的にのどかな語り口でゆっくり進むが、その分盛り上がりも危機も平坦で曖昧。
しんどいこともあんまり感じずに読みたいならいいけど、物足りなさは大きい。

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朱龍哭く 弁天観音よろず始末記


2014年06月06日 読了
 辰巳芸者の娘で長唄師匠のお蝶。
母が妾であったため父とは一緒に住むことはなかったが、町方与力の父が死に、その後からなぜか野党に襲われるようになった。

 与力を継いでいる兄と、薙刀の使い手の兄嫁。
二人は持ち込まれる町の揉め事始末にお蝶を巻き込む。
そのうちに父の死と関係がありそうな出来事とぶつかり、お蝶は隠されたそのわけを知ろうと奔走する。

 痛快というほどでもないが、じっとしていることが苦手なお蝶が動くと陰謀も動く。
お蝶を見守り、助けたいと動く者たちも加わって大捕り物となる。

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