2017年07月08日 読了
金持ちのボンボンがほとんどの学同院大学生が殺され、容疑者はクジャク愛好会のリーダー。事件の鍵を握るのはもちろんクジャク。
またあの素っ頓狂な掛け合いがしょっちゅう出てくる。
話の腰を折られまくりで繋がりがわからなくなるほどの話の飛びようも、むしろそこから生まれる新しい世界への想像が膨らみ、こちらもつられて広げたくなる。
事件そのものはさらりと解決し、暗い余韻は一切ないのでより動物への興味が湧いてくる。
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読書と編み物の記録
2017年07月08日 読了
金持ちのボンボンがほとんどの学同院大学生が殺され、容疑者はクジャク愛好会のリーダー。事件の鍵を握るのはもちろんクジャク。
またあの素っ頓狂な掛け合いがしょっちゅう出てくる。
話の腰を折られまくりで繋がりがわからなくなるほどの話の飛びようも、むしろそこから生まれる新しい世界への想像が膨らみ、こちらもつられて広げたくなる。
事件そのものはさらりと解決し、暗い余韻は一切ないのでより動物への興味が湧いてくる。
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2017年07月07日 読了
江戸城の明け渡しが行われる前日、大奥では官軍の襲来を恐れて我先にと逃げ出す者で騒然としていた。
そんな中、どうしても気持ちの決着がつけられずに残った女が4人。
出自も身分も違う4人が、誰もいない江戸城に残った訳とは。
たった二日間の出来事を描いているのに、とても充実した時間が長く続いたような気になる。
それぞれの身の上話もありながら、4人が言いつけに背いて残った理由も明かされていき、ここでの経験がその後の生き方を決めるほどに強く残る物を得た4人。清々しい気持ちで終われる。
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2017年07月06日 読了
大学院生の羽野千夏は、民俗学の「口頭伝承」の研究の一環として、認知症グループホーム「風の里」を訪れた。
そこには、個性豊かで様々な症状の認知症の入所者6人と、仕事はできるがどこか諦めて表情を消すスタッフがいた。
表紙からもタイトルからも中身が想像できず、とりあえずホームの現状にあまり興味を持てずにいたが、全く意思疎通のできないと思われていた一人の入所者のつぶやきがひっかかって、ふとしたことで出会った闇を抱える少年とともに大きな事件を暴き出す。
どんどん引き込まれ、最後は手を止める事が出来ないほど。
ホームの話がこんなところに飛ぶのかと驚いたが、結局口伝の話ではなくなった。法医学の話のように、民俗学の追及へは向かわないまま終わったのが残念だけど、夢中になれるところはかわらず。
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2017年07月05日 読了
町名主の跡取り・麻之助。
友人の二人はもう身を立てているというのに、麻之丞まだお気楽な身分。それゆえ、立場を気にする人たちの代わりに様々な揉め事の間に立つ。
縁談に関する話が6つ。
「しゃばけ」シリーズと違ってこちらは人外が出てこないため、突拍子もないようなことは起こらず、内容も人間関係も忘れがち。
揉め事の治め方も、勘や都合よく起こる出来事などで終わり、飽きが来る。
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2017年07月01日 読了
明治三十八年、夏休みを利用して熊本から上京してきた少年は、帝大の叡古教授の下へと向かう。
するといきなり、帝大の図書館で死体を見つけてしまい。。。
連続殺人が起こり、その解決に走り回る少年。
登場人物の生い立ちやその子供たちの来し方まで細々と説明があるためやたら長い。そのうえ、それぞれの話は興味深くても全体の事件に関してはなんだかぼんやりしていて充実していたとは言えない読後感が残る。
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2017年06月27日 読了
馬喰町で幼馴染の女3人。
ある日「抜け参り」に行こうと決め、誰にも知らせず何も持たず、一路伊勢参りに出かける。
個性豊かな3人が寄れば、今の暮らしも悩みも全部ほっぽって昔のまんま。
しょっちゅうケンカしながらも助けあい、時に一文無しになってはその場で稼ぐ。
家庭も仕事も辛い事ばかりだと悩み抜いていたのがウソのように、気持ちも頭も軽くなり、無事お参りを済ませた頃には身の振り方と覚悟が決まる。
しがらみを振り切ってひたすら前向きに進む3人が清々しい。
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2017年06月21日 読了
仕事帰りのデート中、三雲華は、恋人の桜庭和馬の家に行くことになった。しかし緊張して玄関に入った途端、この恋の終わりを予感する。
華の家族は先祖代々一家そろって泥棒家業。対して和馬は刑事一家だった。
ホームコメディのドタバタが賑やか。
最後はすっかりハッピーエンドで丸く収まる。
あまり深刻ではないから読みやすくて楽しく終われる。
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2017年06月19日 読了
一家惨殺事件が起こり、1年たっても犯人がわからずじまい。
ルポライターを名乗る主人公(?)が、隣人や友人、会社の同僚、学生時代の友人にまで話を聞き、殺された一家の人物像を探る。
最初から最後まで主人公は「聞き役」で名前もどんな姿かも描かれていない。
皆それぞれの立場から見た被害者の様子を語るだけのストーリーだが、この事件の犯人は実はどうでもいい位置にある。
犯人がわかることよりも、事件の解決よりも、語り手たちの言動が重く残り、これこそが愚かだと言っている。
そのうえ、あまりにたくさんの毒気を浴びたせいで、殺人がなんてことないような気にさせられてしまったことも怖い。
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2017年06月15日 読了
コインロッカーにそれぞれのキャラを詰め込んで、色んな人格になり切る女子高生。夫から「かーさん」と呼ばれることがストレスな主婦。隠してきたけどもう29歳だから卒業すべきか悩みに沈むロリィタ好きのOL。
いろんな秘密を持つ、身近な人たち。
みんないつかぶちまけたいと思いながら隙を伺う、じくじくした気持ちがリアル。
こうゆう短編にありがちな、最後はすべての人間関係がつながっていて、めぐりめぐって全部丸く収まる的な話ではあるけど、こっそり覗いてくすっと笑う感じが微笑ましく、じめっとしない終わりも良い。
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2017年06月12日 読了
海の見える町で生まれ育った主人公のみちるは、高校3年の夏、中学のクラスメイトだった優斗と淡い恋をするが、行き違いの末別れてしまう。
その後、小説家として高校生でデビューしたみちるは優斗と再会し、再び付き合うことになるが。
10代の頃読んでいた少女マンガ作家。
小説はもう少ししっかりしたものかと思っていたらそのまんま少女マンガのノベライズといった感じ。
設定も展開もすべてが浅く軽い。
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