2010年01月17日 読了
短編集。世間の評価は知っていたけれど全く興味がなかった。。。
でも、思いのほかしっかり読んでしまった。大槻ケンヂの本に似ている。
どうしようもない奴らの思いがちゃんと伝わってきた。
ただ、始めのほうはよく考えられていると思ったけれど、最後に向かうにつれ少しづつ雑になっている感じがした。
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読書と編み物の記録
2010年01月17日 読了
短編集。世間の評価は知っていたけれど全く興味がなかった。。。
でも、思いのほかしっかり読んでしまった。大槻ケンヂの本に似ている。
どうしようもない奴らの思いがちゃんと伝わってきた。
ただ、始めのほうはよく考えられていると思ったけれど、最後に向かうにつれ少しづつ雑になっている感じがした。
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2010年01月16日 読了
雨の日、行く当てをなくした少女と出会った。仲間とともに彼女と過ごした2カ月間の物語。
所々で起こる小さな謎を解きつつ、日本文化や東欧の情勢にも触れ、私はがいままであまり手に取ってこなかった作風でおもしろかった。
主人公より謎の少女より、太刀洗の存在が一番強く輝いていた。
ただ、主人公が1年後に思い切った行動に出ようとする心の動きがいまいち伝わってこなかったため、全体的に曖昧な印象のまま終わったのが残念。タイトルにも同様の感想。
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2010年01月14日 読了
未就業者、未納税者、いわゆるニートの増加とともに国は破たん寸前。そこで政府は”棄民政策”を打ち立てた。
ニートたちを「流刑」にすることを。。。
違和感と嫌悪感のため、この人の作品は長く避けてきた。
でも食わず嫌いかもしれないと手に取ってみた。
同じような雰囲気を持つ、高見広春の「バトル・ロワイアル」も手に取るまでに相当の時間がかかったけれど、どうしても気になって読んだ作品。結果はものすごくおもしろかった。
だからこれも読んでみればまた違う感想があるかもしれないと思った。
結果・・・・どこまでも救いがない。
しかも、途中でテーマが入れ替わっている気がする。
”棄民政策”いわゆるダスト法の話なんだから、流刑生活をもっと丁寧に書いてほしかった。島流しの生活がどんなものなのか、悲惨なだけで生々しさが少ない。
このあたりが「バトル・ロワイアル」と違う点か。
しかも最後は尻切れトンボでいい加減に終わらせた感があった。
でも、やっぱり『リアル鬼ごっこ』も気になる。
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2010年01月12日 読了
自殺した妻。眠れず、休職して街を歩けばやはり妻の残像に出会う。
自分を取り戻そうと歩く先に、痴呆老人の言葉がどうしても引っかかった。妻は自殺じゃないのか?たった一人老人だけが証言する目撃情報に、疑惑がわき出る。
淡々と語られるが、突然時間や場所が入れ替わるので最初は戸惑う。いたるところで少しづつ、文が多いと感じた。
最後はお決まりのひと悶着で終わる。ページ数の割に満足度は低め。
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2010年01月11日 読了
田舎から出てきた超怖がりで心配性の主人公と、大人びた中学生。どちらが先生でもあり、僕でもある。
ミステリ。だけど大きな出来事じゃない。身近に、いくつもあるかもしれない罠を、軽やかなひらめきで解いていくのが気持ちいい。
文中で紹介されているミステリ作品にも興味がわく。
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2010年01月11日 読了
千年前、西王母から授けられた”五嶽真形図”が再び目を覚ます。
それは器。器に選ばれた者はこの世の天地を望むように変えることができる。
この世に生きる人と、あちらに生きる”人”とが互いに自分たちのために五嶽真形図を手に入れようとする物語。
ファンタジー、でも歴史小説。象徴的で魅力的な登場人物だけど、所々にある挿絵に興が削がれた。表紙のイメージと合わせてほしかった。
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2010年01月08日 読了
インパクトの強いタイトル。IWGPシリーズ5。
内容も、真新しい厚紙の端ででさらっと手を切ったような後味を残した。
瞬間的な痛みのあとで、ほんのり暖かいくらいの無風状態。だけど少しずつ血が出て、いつまでも痛む。
好きな本とはまた別な、忘れられない傷のような本。
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2010年01月07日 読了
ノブレス・オブリージュ。今後とも救世主たらんことを。
印象的なセリフが残る。
アニメもとても心に残った。本でまたその世界が見えた。
日本を救うために100億円を使うことを義務づけられた12人の使徒。そのうちの一人の男の子と、彼を信じた少女の物語。
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2010年01月04日 読了
国境近くに住む貴族の娘アンジェリクが革命の中で生きる。
他の作品で主人公だった人が今度は脇役となり、違った目線と時間で革命を見ている。
心の底に疼く傷を誰もが持っている時代だから、いくらでも話が膨らむ。
歴史と政治の話は何度聞いても整理できないけれど、その時代をこれだけ多様に描けることはすごいと思う。
ただ、少し飽きてきたかも。。。
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2010年01月01日 読了
道路に突き飛ばされて死んだ「いちゃつきブス女事件」、駅の階段から落ちた「痴漢に間違われた鉄道マニア男」、通りすがりの女性にさわりたがる「色呆けじいさん」。
太りすぎ、声が高くてキンキンする、身なりが汚い、といった「人を不快にさせる要素」を持った人が不幸にあうと、同情もしてもらえない?
事件の結末はある意味意表をついていて、なんだかうすら寒い印象を残す。
でも、被害者たちのまわりには、彼らのためにもしできることがあるなら喜んで引き受けようと思っている人たちがちゃんといる。
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