雪哉こと博陸侯雪斎が独裁を敷く〈山内〉。
これまで存在が注目されてこなかった奈月彦の弟である凪彦が金烏代となった〈登殿の儀〉を経て皇后を選んだ。
ところが、いつまでたっても二人に子ができる気配がない。
一方、博陸侯によって滅ぼされた谷間から逃げ出したトビは、北家の朝宅で捕虜となっていた。
2章になって、雪哉を外から見る視点での話が続いている。
でもそれらは誰か一人に注目しているというよりは雪哉を周りから見ている人達として視点が移り変わるためか、話が進んでいるような気がしない。
そのためか、誰にも感情移入しないまま争いばかりが起こり、物騒な話のまま進むため、1章のような没入感や読み終わった後の満足感が少ない。
なによりも雪哉を始め1章でメイン人物だった人たちの人物像が壊されるような描写ばかりで、全く違う話に思えてしまい、この世界を楽しむことができなくなってきた。
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