2015年04月04日 読了
大学准教授でバツイチの古徳は、特殊な体質を持っていた。
いくつかの条件が重なった時、過去にタイムスリップしてその様子を眺められるというもの。
ある日、28年ぶりに再会した友人と呑んでいる時にそれが起こってしまい、古徳は友人の苦しい秘密を知ることになる。
死ぬまで秘密にしようと決心する人たちと、それを知らぬふりをする人たち。
最後はどうも煙に巻かれたような気がするが、絡み合った運命は絆も生む。
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読書と手芸の記録
2015年04月04日 読了
大学准教授でバツイチの古徳は、特殊な体質を持っていた。
いくつかの条件が重なった時、過去にタイムスリップしてその様子を眺められるというもの。
ある日、28年ぶりに再会した友人と呑んでいる時にそれが起こってしまい、古徳は友人の苦しい秘密を知ることになる。
死ぬまで秘密にしようと決心する人たちと、それを知らぬふりをする人たち。
最後はどうも煙に巻かれたような気がするが、絡み合った運命は絆も生む。
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2015年03月31日 読了
一弥の故郷でやっと再開した二人が新大陸へ向かい、その記念すべき第一日目に出くわした命がけのパーティ。
『RED』ではすでに探偵をやっていたヴィクトリカだが、『BLUE』はそのきっかけとなる出来事に巻き込まれたお話。
日本を離れ、ボロボロになりながらもやっとたどり着いた新大陸で、ヴィクトリカと一弥はある一族の過去と対決する。
しかし今回はあまり推理もなく、最後は一か八かの賭けに命を賭けるしまつで、スケールは大きいが内容はそれほど大きくはなかった。
多用されるゆるい会話の描写がやけに幼稚でうんざりする。
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2015年03月14日 読了
元CIAの特殊活動部のジェントリーは現在、“グレイマン(人目につかない男)”と呼ばれる凄腕の暗殺者。
依頼によりナイジェリアの大臣を暗殺したために、その兄である大統領から命を狙われるはめになる。
その暗殺により、恩人である上司の家族を人質にとられたジェントリー。あらゆる国のあらゆる暗殺チームから狙われながらも、人質を救出するために一人奮闘するジェントリーだが。
サイボーグかゾンビかと思うほど、死にそうな怪我を負いながらも一人で戦うという、アメリカのドラマや映画に最もよくある内容。
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2015年03月11日 読了
切支丹忍者の寅太郎は、天草四郎の復活のために“七つの聖遺物”を探す。
立ちはだかるのは幕府。
寅太郎が庭師の弟子をしながら自らの力を磨いていた時、勉強のためと訪れた安芸で宿敵の天海と会い、避けられない戦いとなってしまう。
このシリーズはあまり手が伸びない。でもなぜか読みだすと早い。
もう続きはいいかと思っていても結局読んでしまうけど、早く終わればいいと思う。
魅力的な登場人物がいないせい。
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2015年03月06日 読了
大和俊介の勤める『エンジェル・メーカー』では、子供服のセミオーダーと学童保育をやっている。しかし経営が行き詰まり、クリスマスに倒産することになった。
そこで働くわずか5名の社員の、倒産までの短い日々に起こった出来事。
有川浩の作品はすべてそうだが、淡々としているようで独特の言葉使いに感情が揺さぶられ、引き込まれる。そのため、その特徴的な文章だけが目立つが、ストーリーも身近だけどありえない世界で興味がわいていた。
しかし最近のものはなんだかストーリーが浅い。
人の心を表現する場面が多すぎるうえ、読み手の罪悪感や自己嫌悪をひたすらあおるようになってしまっている。
どの登場人物の側に立ってもそうなので、読後感はとても悪くなる。
この文章は、飽きる。
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2015年02月27日 読了
貧乏神、福の神、九十九神、死神に疫病神。
そんな神様たちがもし、ヒトにまぎれて生きていたら。
ヒトと関わり、その人の人生を見守る神たちの生き様が、短編集として綴られる。
どんなに辛いことがあっても、やっぱりそこは小路幸也。
きちんと回復して幸せになる話ばかり。
同じテイストが多すぎて飽きるし、素直すぎて嘘くさいところもあるけど、なんとなく”神様ならしょうがない”と思って読める。
一番気に入ったのは、ひいばぁちゃんが使っていて、どうしても捨てられなかったお釜に宿る神。
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2015年02月23日 読了
京の陰陽寮から追い出された鬼一法眼が、権力者たちに振り回されながらも強かに己の意志を通していく。
陰陽師モノはどれも似たようなものだと思いつつも手に取ってしまう。
こちらは登場人物がとても個性的で面白い。古いうえにあまり手に入らないシリーズ。
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2015年02月14日 読了
安積班が担当するいくつかの事件。
被疑者が被害者になったり、ちょっとした誤解で事実を見間違えたり、見る方向が違えばまた真実も変わってくるといった事柄が短編となっている。
ありふれていて、読んだそばから忘れる。
この人の刑事ものはもうそんなものばかりになってしまった。
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2015年01月31日 読了
善如寺は、天才的な版画を作る友人・黒木から、美しい青い翅をもつ蝶の版画を託された。
そして黒木は、姿を消す。
複製をつくらないと言っていた黒木の青い蝶が、18年たって4枚の複製と共に世に出たとき、善如寺は未だ見つからない黒木の行方も含めて、探偵に調査を依頼した。
一枚の版画を巡り、18年前の思いを受け継ぐ者たちが誰かのために動く。
それにはどんな思いがあったのかと想像したが、あまりにも軽く書かれていて拍子抜けした。確かに今を生きる力になるほどの出来事なのかもしれないが、そこに重きはおかれていないため、受け取り方も軽くなり、動機として弱いイメージを残してしまう。
今までの作品とは違った面が見れたが、かえってありふれてしまっていたので残念。
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2015年01月19日 読了
「相談無料。地獄を見たら亜玖夢へ。」
こんなチラシを配り歩く、おかしな天才。
知恵ある亜玖夢博士の下に集まってくるのはどこかおかしな奴ばかり。
その中でまだまともだと思われる主人公の少女が、大昔の人が大真面目に研究していた怪しい洗脳や人格交換、遺伝子操作なんかを博士から教えてもらう。
もちろん周りのおかしな人たちはそれを使って金儲けをしようとするからもっとおかしなことに。。。
ちょっと眉唾ものの科学がどんどんとんでもないことに使われていくから、これはもうマインドサイエンスというよりマッドサイエンス。後味悪いと感じる部分もあるけど、こうやって科学は進化していくのかな。
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