2019年02月07日 読了
横須賀のマンションに住む独身の鶴川佑作。
仲良くしている同じマンションの住人の雑誌を返そうと家を訪ねると、返事もなく、鍵も開いていた。
心配して中を覗くと、死体があった。
マンションの住人同士の関係が様々で面白い。
好感を持っていた人が、他人にとっては気味の悪い人だったりすると知って怖くもなるが、すべては最後にスッキリ解決するので後味は悪くない。
書店シリーズは都合のいい出来事ばかりで飽きていたが、こちらは楽しかった。
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読書と手芸の記録
2019年02月07日 読了
横須賀のマンションに住む独身の鶴川佑作。
仲良くしている同じマンションの住人の雑誌を返そうと家を訪ねると、返事もなく、鍵も開いていた。
心配して中を覗くと、死体があった。
マンションの住人同士の関係が様々で面白い。
好感を持っていた人が、他人にとっては気味の悪い人だったりすると知って怖くもなるが、すべては最後にスッキリ解決するので後味は悪くない。
書店シリーズは都合のいい出来事ばかりで飽きていたが、こちらは楽しかった。
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2019年01月19日 読了
50年前に建ったこの百貨店は、エレベーターが手動だったり、屋上にはメリーゴーランドや観覧車もある。
そして「魔法を使う白い子猫」の伝説。
古くても街の人々に愛されている百貨店を舞台に、そこで働く人と客たちのほのぼのとした物語。
どれもが優しく穏やかで、ファンタジーでメルヘンな世界が広がる。
ふわふわした感覚でずっといられる、夢をみたような気分。
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2019年01月14日 読了
呪いの宝石に悩んでいるという宝石商が、偽の神父に騙されそうになっていた。
ちょうど行きあったロベルトは、平賀を誘い、呪いを解くエクソシストをしてほしと頼まれる。
呪いの真実は、想像もつかないことだった。
特殊な目を持つ人がいることは知っていたけど、短編だけどインパクトが残った作品。
他の短編も、うすら寒食て気味が悪いものや、微笑ましいものまで、さらりと読めて楽しかった。
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2019年01月11日 読了
人気の若手俳優が、週刊誌に淫行のネタで強請られていた。
それは目を付けた若手に女とのスキャンダルを作り、芸能事務所から吸い取ろうとする暴力団がらみの団体だった。
出会いカフェの客に失神させられる事件が多発したり、「いいね」をもらうために普段ならやらない無茶をする。
いつものように切ない話ばかりだが、今回は久しぶりにタカシの冷たい判決が見れた。長く続いていて、世情に敏い話ばかりの割に、登場人物の年は変わらないので少し違和感が出てきた。
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2018年12月22日 読了
大学院修了後、博士研究員となった私。黒猫としたケンカしたまま彼が出張に行ってしまったある日、白ずくめの格好をした自分そっくりの女性と出会う。
不可解な暗号が書かれたハガキが届いたり、母の不自然な行動から、私は強い不安を抑えきれなくなり。
黒猫シリーズ第2部のスタート。
ドッペルゲンガーを見るという不気味な体験をし、奇妙な都市計画、身近な人の書く仕事など、不安を煽る出来事が続く。
美学やグロテスクの講義は相変わらず難しいけど、それ以上に不気味さが大きかったためか、黒猫の登場でほっとする。
でも最後の私の決断にまたモヤモヤし、それが全体の印象を急に悪くした。
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2018年12月07日 読了
呼び起されてしまった過去の化け物に追われながら、もとコンスル帝国軍人率いる侵略軍にも追われるエンスたち。
そこで1500年前にかけられた結び目の呪いを見つけ、意味を見出そうとする。
大群と闘いながら、1500年前の呪いを紐解こうと奮闘するエンスたち。
1作目の出来事を忘れてしまっている部分も多かったが、やっと本陣に迫るというところで終わってしまう。
3作目が出たらすべて読み返す気力があるかどうか。
ともあれ、エンスやリコとまた出会えたことがとてもうれしかった。
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2018年12月04日 読了
お多恵ちゃんが成仏したと思われ、祠のお参りをしていた4人にもそれぞれ奉公先や修行先が決まり、ほっとした大家の吉兵衛。
大抵の事ではもう驚かなくなっていたが、今度はお紺の縁談が持ち上がったと聞いて息が止まるほど驚いた。
しかしやはりお紺の相手、並の男ではないようで。
これで皆との幽霊騒ぎも終わりかと思うと寂しくなる。
それぞれが向かう先は全く違う道だけど、4人はやっぱりしぶとい。
頼もしい働きでお紺の縁談相手をさぐり、自身の能力とも渡り合う。
変わらない4人がうれしい。
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2018年12月01日 読了
第25回日本ホラー小説大賞〈大賞〉および〈読者賞〉受賞作
ちょっと内気でミステリアスな少女・祭火小夜は、怪奇現象に詳しかった。
下ばかり見ながら歩くのが癖の教師は、ある日旧校舎で不思議なモノに出会う。
前半の短編は、不可思議なモノと出会った人たちがそれらをやり過ごす方法を小夜から教えてもらう。その奇妙さが恐ろしいが、小夜のラノベっぽい登場が和らげる。
後半は小夜の兄に関する大きな賭けの行動だが、こちらはちょっとありふれていて、前半の異彩さがほとんどない。進行の予測もつき、長編のわりに充実感がなかった。
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2018年11月23日 読了
店内どれも三十八文。
兄妹で営む『みとや』だったが、突然、兄の長太郎がフグにあたって死んでしまう。
一人になっても食べていくためには店を続けなければならないと、妹のお瑛は、兄の廻っていた仕入先を巡ることにした。兄の話を聞かせてもらいながら。
主要人物の一人が死ぬというのは、とても喪失感が大きい。
それでも仲間に恵まれたお瑛の姿が頼もしく、知らなかった兄の一面も見れて新鮮だった。
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2018年11月11日 読了
公園の治安維持のため見回りをしていたボランティアの吉森は、そこでテントを張ろうとしている怪しい人物と出会う。
その人物は魞沢と名乗り、どうにも会話がかみ合わない。
そして見つけた他殺体と周りの状況から、魞沢は一つの答えを導き出した。
虫を探してあちこち旅をしている魞沢が、そこで起こる事件に巻き込まれ、とぼけたやり取りから真実を見つけ出す。
魞沢の軽さがトントンと物語を進め、重苦しい雰囲気を作らない。
どんなに苦しい状況に置かれた人達の中にいても変わらないため、読んでいても苦しい思いをせずに済む。
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