2012年01月25日 読了
「雪おんな」、「ろくろ首」、誰でも知ってる怪談を思い浮かべながら読む。
一つ一つは短い話だけど、そっと後ろを振り向きたくなる、うすら寒い話たち。
ラフカディオ・ハーンの本をちゃんと読んだことがないので、一度探してみようと思う。
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読書と編み物の記録
2012年本文作成
2012年01月25日 読了
「雪おんな」、「ろくろ首」、誰でも知ってる怪談を思い浮かべながら読む。
一つ一つは短い話だけど、そっと後ろを振り向きたくなる、うすら寒い話たち。
ラフカディオ・ハーンの本をちゃんと読んだことがないので、一度探してみようと思う。
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2012年01月23日 読了
最愛の姉が死んだと連絡が入り、カナダから日本へと帰国した石沢恒星。
姉が残した甥とやっとうちとけてきた頃、甥が誘拐される。
複雑な人間関係と登場人物の多さで多少混乱するが、忘れる間もなく読み進められるために気にならない。
悪人だと思った佐々木も、違う一面から見ればただ哀れなだけだった。
氷を撃つ男の生き様が、とてもかっこよかった。
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2012年01月21日 読了
一目の少ない地方の田園地帯で、細切れになった人間の肉片や骨が発見される。
製薬会社の研究員だったその死体の捜査をするうち、近頃都会で問題になっている「ヒート」と呼ばれる麻薬との関係が浮き上がってきた。
前半とクライマックスでは、違った物語かと思うほどスピード感が違う。事件を追う埼玉県警の槇畑刑事の性格までも変わってしまったかのようで、ゾクッとするほど怖い。
そのせいか、読後感はなんだか痛みが大きい。
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2012年01月17日 読了
失踪した兄。このままいなくなって欲しいと思っていたが、彼を探す者たちが突然やってくる。
流されるまま行方を追ううち、ハムレットになぞらえた長い長い謎に出会う。
登場人物も、息をのむ流れも、時の権力者による長年の秘密も、惹きつけるのには充分なのに、最後に失速した。
大がかりな仕掛けは肩すかしで、秘密は眉つばものの埋蔵金のまま何も出ず、すっきりしない。
中盤までとても面白かったのに残念。
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2012年01月15日 読了
ストリート・ギャングの亞宮は抗争で捕えられ、施設に入れられた。
そこは、巨大なドームで覆われ、囚人の自治が認められた不思議な刑務所だった。
どこにあるのか、名前はなんなのか、なぜ入れられたのか。
訳がわからないまま次第に慣れ、やがて奇妙な思惑を感じるようになる。
閉鎖された空間の、何者かが操る奇妙な自由の中で、何を起こさせようとしているのか。
全体を見回せないもどかしさの中で上手く立ち回る奴らの考えが、破壊する快感を分けてくれて、なぜかとても心地よかった。
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2012年01月13日 読了
派遣切りにあった若者4人が、山形から東京まで、歩いて帰ることにした。
野宿をしながら歩くうち、行程をのせたブログが話題になり、次第に支援や批判も受けるように。
さらにメンバーは後に続く人たちで膨れ上がり、非正規社員の雇用問題を作り上げた厚生労働省に力を借りる羽目にもなる。
派遣社員の雇用問題だって、一人づついろんな問題があるんだよと言ってるんだけど、なんだか石田衣良らしくない作風。
キャラクターにも問題にも話の流れにも、少しづつ曖昧でどれにも少しづつ納得できない。
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2012年01月09日 読了
退職勧告書を渡された真島は、迷った挙句に退職届を提出すると、営業本部長に呼ばれた。
そこから、聞いたこともない部署に勧誘されてしまう。
「被取締役新入社員」を読んで以来、次はどんなものが出てくるのかとずっと楽しみにしていた。
今度もかなり突拍子もない発想かと期待したが、前半は少々薄口。
しかし最後はいい方向へ導いてほっこりと終わる。
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2012年01月08日 読了
「バイエルンの薔薇」と称され、ハプスブルク家で最も美しいといわれたエリザベート。
シシィの物語は、いろんな人が描いている。
歴史上の女性を美しく情熱的に描くのが得意な藤本ひとみ。
だが今回は、シシィの魅力がほとんどなかった。
他の彼女の作品に登場する地位ある女性と区別がつかないような描き方で、シシィの名前を変えたら誰にでも当てはまりそう。
正直なところ、がっかり。
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2012年01月04日 読了
元刑事の須賀原の目に留まったのは、こぼれ落ちる涙を拭おうともせずに、立ち尽くしていた少年。
彼が気になり、声をかけてから、二人は相棒となる。
死者が見えるために孤独を選び、常に下を向いて生きてきた少年と、己を律する手段を孤独とした元刑事。
軽いホラーかと思っていたら、暖かかった。
小路幸也が好きな人ならお勧めしたい。
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2012年01月03日 読了
伝説の都市トロイアの黄金を探しだすためにヒッサルリクの丘で発掘を行うシュリーマン。
黄金に取りつかれた彼が、黄金を見つけたその夜、事件は起こる。
謎が解かれたと思った瞬間、それが覆り、さらには存在すら覆されそうな展開。
いずれ覚めるかもしれない夢の中で全てが流れていくような、砂漠の熱に浮かされたまま走らされているような、不思議な浮遊感のまま終わる。
読後はしばらく考え込む羽目になった。
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