2012年10月28日 読了
観光立県をめざし、「おもてなし課」を作ったはいいが、まず何をする?
なにかにつけゆるい公務員の思いつきに、「観光特使」となった作家はあきれ返る。
いいたい放題にこきおろされた課の面々は、民間との意識の差を思い知らされて戸惑いながらも、もっともな意見に頷かざるを得ない。
有川さんお得意の甘い恋愛模様もしっかりありながらも、やはり辛口から入る。
地元への思い入れと批判をきっちり書き出してはいるけど、最後の大詰めにあたる結論は、ちょっとインパクトがなく物足りない。
そこは事実に基づいた結果を採用したからなのかもしれないが、小説という場なら、もっと大きな「観光」を打ち出せたはず。
話題になったわりにはフェードアウトした感があって消化不良。
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