2017年03月11日 読了
奈良時代。東大寺大仏造営事業に各地から徴発されてきた若者・真楯は、辛く厳しい3年という任期に就く。
しかし彼の運がよかった所は、造仏所の炊屋の炊男・宮麻呂が作る飯が格段にうまかったことだ。
大仏作りの話なぞ少しも面白くないと思いながら読んでいたら、舞台はそこの炊屋だった。炊男の宮麻呂に興味を惹かれてからはあっという間に読み終えた。
人の業というほど大げさでもないが、生きる上での幸せや信念が様々あってじんわりくる。立場が違って敵であっても、悪人はいないし、お腹が満たされることが心にとってどれほど大事かが伝わってくる。
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