江戸・吉原で髪結いをするお香に育てられていた猫・みかんは、やがて20年がたつという頃、病を得たお香に一つの約束を言い出される。
それは、近く自分は死ぬから、飼い主を取り殺したと言われて捕まえられる前に、逃げなさいという。
悲しみに暮れる暇もなく逃げ出したみかんを待っていたのは、猫又としての生き方を学ぶ猫宿と、先輩猫又たち。
しかし今年の新米猫又たちは、いつもと違う学びとなってしまった。
登場人物が猫であることを忘れぬよう、話すセリフに時々「にゃあ」が加わることに慣れてしまえば、これまでの作品と同じように楽しめる。
つまり、何か問題が起き、仲間と共に、知恵を絞って切り抜ける。
いろんな個性が楽しい知恵を生み、それが猫たちだと思うと、集まっている様子を想像するのもまた楽しい。
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