さよなら僕らのスツールハウス


崖に腰掛けるように建っているシェアハウス「スツールハウス」。
元恋人の結婚式にお祝いとして送った写真にこっそり隠した伝言。シャワールームから聞こえた、住人以外の音。植物が好きな青年に持ち込まれた月下美人についての相談。そして一番長く住んだ住人が急に思い立ったこと。

同じ時を過ごした記憶を、建物が思い出しながら語っているよう。
スツールハウスが建って最初の住人の話から始まり、入れ替わりながら、代々の住民それぞれの立場で起こったことを淡々と描いている。
しんみりしたり、後悔を解消できたり、ホラーだったりといろいろだが、私は一番最初の話が気に入った。

にほんブログ村 本ブログ 読書日記へ

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。