不村家奇譚―ある憑きもの一族の年代記


 山奥の村に代々伝わる大きなお屋敷を持つ一族。
そこは、憑き物の一族だった。
一族以外と健常者は食われるからと、使用人は奇形の人間ばかりが集められ、一族の者も、首から下はほぼないにもかかわらず生きている双子の片割れや、足がない代わりに天才的な頭脳を持つ跡継ぎなど、奇妙な子が生まれる。
その一族にはいったい何が憑いているのか。

 何代にもわたる不村家の物語。
不気味で、想像もできないような姿をしている者たちが住む家。
だけど淡々と時代が進み、奉公をしていた者が残した小説や、逃げ出した家人の行く末を見つける子孫など、様々な出来事がつながる瞬間があるためどんなことも見逃せない。
この一族に残る因縁は呪いか。
現代にはどんな影響が出るか、まだまだ続きそうな憑き物一族のこれからが気になる。

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