准教授・高槻彰良の推察 民俗学かく語りき


 他人が嘘を言うと歪んで聞こえるという耳を持つ深町尚哉は、大学進学と共に一人暮らしを始めた。
人と関わらないことを選び、嘘を聞かないで済むように生きてきた深町だが、何気なく受講した民俗学の講義で准教授・高槻に気に入られ、怪異を聞き謎を解くバイトを始める。
怪異と聞くとテンションが上がってしまう高槻の「常識担当」といてついていく深町は、相談者たちの嘘を聞き、初めて自分の耳が役に立つことを知る。

 怪異を楽しみ、自ら怪異へと飛び込んでいくのは「ばけもの好む中将」と同じような感じだが、こちらは現代。
立ち向かう理由も姿勢も違い、民俗学の勉強もできて楽しい。
幽霊の出るアパートや、仕返しをする藁人形、天狗の神隠しなど、どれも知っている都市伝説を元にした話だから難しくもなくとっつきやすい。
そして高槻の方にも秘密がありそうで、興味が沸いた。

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