2012年10月30日 読了
 江戸時代、身分ある者達が庶民の生活を覗き見るために、それを再現した偽の宿場町。
 それは精巧に作られたおもちゃと言える。

 とある藩士の時代、そこに本物の庶民を暮らさせた。
そこに住む人々は、通常は普通に生活をしつつ、藩公や賓客の場合にはすぐさま姿を消さなければならない。まさに蛻の空に。

 籠の虫のような生活の中で、住民が殺され、人々が隣人さえも恐れるようになる。

 静かに細く息をしなければ生きていけないような世界で、突然精神の切れる音を聞くような、じわりと恐ろしい物語。
派手ではないし、始めは読みにくいと感じるけれど、投げやりにならないで見るべきものを見た者たちの強い心が伝わってくる。

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