鐘を鳴らす子供たち


 戦争で日本が負け、まだ復興には程遠く、なぜかいつまでも食糧不足な昭和22年。
教科書に墨を塗るように言われ、毎日歌っていた歌を禁止されても、大人たちはなぜそんなことをするのか誰も教えてくれなかった。
そんな頃、副担任の菅原先生から「日本放送協会が、子供たちを主人公にした放送劇をするので参加してほしい」と言われる。
訳が分からぬまま、家の手伝いをしなくて済むという理由で参加することにした良仁は、忘れられない経験を得ることになる。

 ラジオドラマ「鐘の鳴る丘」をモチーフにした作品。
といっても存在すら知らなかった。
子供たちが、これまでとは全く違った世界で、未知のものに興味と恐れを抱いていく様子が大きな圧倒間で迫ってくる。
複数の子供たちの特徴がくっきりとしていて混乱もなく、目が離せないほどの緊張感があるわけでもないのに止まらない。

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