鹿の王 水底の橋


 オタワルの医術師ホッサルは、祭司医・真那の招きに応じて恋人ミラルとともに安房那領へと向かう。そこでホッサルは、清心教医術の発祥の地と言われたその地が、実は他の医術をもとにしたものだという、清心教医術の最大の秘密に触れてしまう。
そしてそのことが、ホッサルの人生を変えるかもしれない選択を迫ることになる。

 「鹿の王」の強烈な印象がどう広がるのかが楽しみだったが、全く別の角度だったために、「鹿の王」を読んでいなくても十分楽しめる話だろう。
考え方の違う医療の話が、こんなにすっきり明るい希望をもって終わるとは思ってもみなかった。
数年先のミラルの才気が飛び出してくるようだった。

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