2014年11月26日 読了
『ワーキング・ホリデー』のスピンオフ短編集。
しっかり者の小学生・進が父親に会いに行くまでの話が、いろいろな人の目線であちこちの時間を切り取って書かれている。
ホストクラブの経営者であるジャスミンが拾ってきたヤマトの過去と共に、その周りの人々の思いも綴られ、合間合間に飛び出してくる言葉たちが鋭い。
優しい語り口でふわりと出てくる言葉なのに、もやもやした思いをグサリと言い当てていて、もうそれ以外の表現はないんじゃないかと思えてくる。
相変わらず悪い人は出てこないし、優しく都合よく終わるところもあるけど、それ以上に納得できるところが多い。
映画も見てみたくなった。
|