2015年09月07日 読了
なぜか人に話しかけられやすく、またどんな人の話を聞くのも苦ではないという主人公の柏木君には、聴き屋という二つ名がある。
そのせいでいろんな話が集まり、謎解きに使われていた。
今回は罰ゲームで告白したらOKをもらってしまった男子学生の話や、桜の下で行われたフリマの会場でサークルメンバーと本気のかくれんぼをしたり、音楽学科の定期演奏会で舞台を泡だらけにした犯人とそのワケについてなど、誰も嫌な気分にならない事ばかりで安心して読める。
日常の謎をやたら大げさに事件にするようなものとは違い、やんわりと謎が出て、なんだそれはこうゆうことだよと解説するような穏やかさで納得させてくれる。
人や謎が彼に集まる理由がわかる。
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