2015年08月08日 読了
たった一度、偶然見た雪の結晶に魅せられた下総古河藩の下士・小松尚七。
彼は様々な事象への探究心のせいで、「何故なに尚七」という二つ名がついていた。
そんな彼がある日、藩の跡継ぎである土井利位の御学問相手に抜擢される。
この時代、身分や建前がなにより大事だった頃に、外国の新しい考えに触れ、衝撃と共に改めて世の中を見渡す者たち。
解り易く、スピード感もあり、各々の持つ正義に従う生き方をさっぱりと描いていて読みやすい。
雪の描写もきれいで、土井の発行した『雪花図説』が是非見たい。
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