化け者手本


 文政、江戸。
稀代の女形だった元役者の魚之助の足をなくしてから、鳥屋の藤九郎は彼の足となることにした。
ある日座元から呼び出され行ってみると、舞台の幕が下りたとき、首の骨がぽっきり折られ、両耳から棒が突き出た死体が、客席に転がっていたという。
その異様な死にざまのため、これは何かの見立て殺人ではと考えた二人だが、なんとこの奇妙な死人出はこれで二人目だという。

 シリーズ物の二作目だと知らなかったが、それなりに説明もちゃんとあったので困ることなく読めた。
ただ歌舞伎に興味がなかったり知識がなかったりするととても読みにくい。
メインの登場人物2人は個性的で魅力もあり、そのため歌舞伎の独特な言葉使いや振る舞いなどの部分になじめなくても読み進められる。
魚之助が足を無くす理由を知りたくなった。

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