探偵は教室にいない 真史と歩シリーズ


 第28回鮎川哲也賞受賞作。
中学でバスケ部の仲間との楽しい日々を送っている主人公の海砂真史。
ある日机の中に差出人不明のラブレターが入っているのを見つける。何のことはない手紙が妙に気になり、真史は長く合っていない幼馴染を訪ねることにした。
その幼馴染は、幼いころから大人びた頭のいい子で、きっとなにか新しいことを見つけてくれる。

 日常の謎解き短編集。
中学生たちの周りの謎なのでそれほど難しいことはないが、幼馴染で探偵役として登場した歩の語り口が特徴的なので面白い。頭がいいが周りの空気を読まず、一人変わった行動をし、それを少しも気にしない歩の賢しげな口調。
ありがちな設定だけどキャラクターの印象は強い。
代わりに、いつもつるんでいるバスケ部の仲良したちが、メインメンバーにしては印象が薄い。
青崎 有吾の裏染シリーズに似てると思ったら彼も第22回鮎川哲也賞受賞していた。

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