ケイの元に、カナダの化石発掘現場で撮影したと思しき、耳の断片を映した謎の画像メールが寄せられた。
暗い画像なうえ、前触れもなく謎ばかりだったため、ケイは悩む。
そして、ボストンの湾内では、上下に釣られた女性の遺体が発見される。
発見時の不思議な様子に気を取られ、法廷に呼ばれていたにもかかわらず、遺体に向き合うことを優先してしまう。
ケイが海から引き揚げた遺体は、少しの衝撃でバラバラになるよう上下に引っ張られていて、その様子だけでも興味を惹かれる。
でもその後遅刻して出向いた法廷での意地悪なやり取りに嫌悪感が大きく、行方不明の古生物学者や海の中の死体よりも印象が大きくなる。
まだ上巻ではケイが仕事をする場面は少なく、ただ居心地の悪い場所での嫌な経験と、命令を無視した部下にいら立つケイしかいない。もっと死体に向き合う場面がほしい。
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