神渡し


2012年10月26日 読了
 幼馴染の利吉がおかしな死をとげた。同じ読み売りの仕事をしていた才助は、そのことを面白おかしく書きあげた瓦版に怒り、その記事を書いた元武士である青山孫四郎のところに怒鳴りこんだ。
 利吉の死を不信に思って調べ始めた矢先、才助は何者かに襲われるが、利吉の死と共に沸きあがった疑問を探るべく、孫四郎と共に謎に迫る。

 読み売りが元武士と対等に口げんかをしつつ、時にハッタリをかましながら謎を解いていく。
身分の違いを軽く流す才助の切り返しは鮮やかで心地よい。
 最後は思いもよらない大事へと発展し、歴史上の大事件につなげてしまった。
 あっけにとられている間にさらりと終わり、才助に一杯食わされたような、気持ちのいい終わり方をする。

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