2018年07月15日 読了
東京都内の古民家で、おびただしい血痕と3本の左手の小指が見つかった。
しかしそこに人影はなく、一月たっても被疑者はおろか、被害者すら見つからなかった。
法医昆虫学者の赤堀は、残された指の一つの腐敗の様子がわずかに違っていたことが気になり、いくつかの実験をする。
今回は想像するだに恐ろしい現場となり、しかしそこで見つかったウジからは新発見はなく、代わりに他の虫が活躍する。
まさかそんなという結末で驚き、赤堀の受ける傷も大きい。
新しい環境になって新しい登場人物も加わったりして、より混沌とする組織に、赤堀の無邪気さと破天荒さが強い印象を残している。
今回はなんだか後味が悪く、気味の悪い読後感になった。
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