無頼無頼ッ!


 「この世のすべてを目に焼き付ける」と不可思議を追い求めて旅をする蜘蛛助と、獣のような力で父を殺した仇を追い求めて蜘蛛助の用心棒を名乗り出た兵庫。
今度の二人の旅は、蜘蛛助がある女から不思議な鉄の門の噂を聞いた時から行き先が決まった。
渡された地図を頼りに行ってみれば、おかしな出会いと奇妙な不意打ちで二人は意地になる。

 山賊のような爺を助ければ片手を封じられ、化け物のような巨人と戦い、里人皆に存在を無視されている子供を助けたりと、それはそれは大冒険。
しかし、それらはすべてつながっており、やがて鉄の門のある場所へとたどり着く。
黄泉の民と名乗る人たちの名前が知れたときにはなんだかがっかりしたが、昔の話とうやむやにするわけではなかったので楽しく読めた。
二人の旅がもっと読みたいと思った。