治験島


 島一つ、まるごと最先端の病院と研究施設にした場所で、集められた10人の新薬治験者。
始まったアレルギー治療で、「呪われている」という怪文書、医師の転落死などの不審な出来事が連続する。
そして飲み物に毒物が混入され、治験は中止となったが、事件の調べのために治験者は島に足止めされてしまう。
すると、自称探偵という一人の治験者が事件を捜査し始める。

 隔離された島の中で起こる事件。
犯人の目星もなかなかつかず、事件を起こした目的もわからない。
それでも少しずつ分かってくる人間関係が、長く息づく恨みを感じされる。
でも最後は予想もつかない大きな国際問題へと発展していくのだが、それはこれまで全く予感させるものがなく、取ってつけたように急に出てくる。
ミステリーでは必ず伏線や小ネタで事実を出しておくことが多く、すべてを隠したまま結末で急な展開を起こされると推理もできない。
そのためその展開が始まったとたん白けてしまう。
それを除けば楽しく読めた。