ブラッド・ロンダリング 警視庁捜査一課 殺人犯捜査二係


 警視庁捜査1課へと転属となった真弓倫太郎。
牛込署管内で転落死体が見つかり、臨場要請がきた。
その死体は一見自殺に思えたが、靴についていた特殊なドーランが気になるというチームメンバーの汐里の意見から、捜査が始まった。
そこから始まるさらなる遺体発見と「無果」というキーワード。
やがて見えてくる大きな事件とその被害者の人生と、真弓と汐里の過去。

 汐里が抱いている大きな傷は早いうちに明らかになるが、真弓の苦悩はなかなかはっきりしてこない。
それだけ隠された秘密が明らかになるときの衝撃は大きかった。
最初から緊張感が続いて読むのにエネルギーが必要だったが、最後は苦しいのに止められず、登場人物の痛みが次々にやってきて辛かった。
しかも何人分もあったので、読み終えると疲れ果ててしまう。
それくらい大きな衝撃だった。
最後に明かされるタイトルの意味は、予想もできなかった。