高校3年生の千紗は、幼馴染で初恋の相手、善正のいる横浜のタウン情報誌の編集部でバイトを始めた。
そこでの雑用の仕事とともに、小さなイラストの仕事も請け負う。
横浜の街を知るいい機会にもなり、また出会う人達も印象的な人ばかりだった。
書店員のシリーズとほぼ同じ印象。
日常で出会うちょっとした不思議を追い、ほんわかとした真実に巡り合う。
横浜の地の歴史は興味深いが、ストーリとしては少しも印象に残らない。
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読書と手芸の記録
高校3年生の千紗は、幼馴染で初恋の相手、善正のいる横浜のタウン情報誌の編集部でバイトを始めた。
そこでの雑用の仕事とともに、小さなイラストの仕事も請け負う。
横浜の街を知るいい機会にもなり、また出会う人達も印象的な人ばかりだった。
書店員のシリーズとほぼ同じ印象。
日常で出会うちょっとした不思議を追い、ほんわかとした真実に巡り合う。
横浜の地の歴史は興味深いが、ストーリとしては少しも印象に残らない。
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長崎の油商・大浦屋の主の大浦慶。
黒船来航で日本中が大騒ぎの中、茶葉交易に乗り出した。
無謀と言われたその商いを軌道に乗せ、大浦屋も繁盛するが、やがて外交問題にもなりかねない詐欺にかかり、今でいう3億円ほどの借金を負う。
それでも逃げ出さず、今を辛抱のし時だと踏ん張るお慶。
そのお慶が商いで出会い、友情をはぐくみ、信をおき、ともに目指したものを描く。
実在したお慶の、大きな浮き沈み。商人とはこれほどまでの大事をやってのけるのかと慄く。
方言や商売のことが難しくてなかなか進まなかったが、歴史上有名な人達の話よりはよっぽど興味を引いた。
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昭和38年、母の再婚相手である義父の、次の結婚相手にされそうになり、ルーは大阪に逃げてくる。
あてにしていた母の親戚も見つからず、途方に暮れていたルーは、大阪京橋のキャバレー「グランドシャトー」のナンバーワンホステスの真珠に拾われる。
下町の長屋での真珠との暮らしにこの上ない幸せを感じながら、ルーは「グランドシャトー」でも人気を得ていく。
ひたすら家族を思い続けて働いたルーが、家族からの拒絶によって打ちひしがれる様子が辛い。
心のよりどころとなった真珠の存在だけが、ルーのその後の生き方を決める。
18歳から50近くまでの、ルーの物語。
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リストラ請負会社で面接官としてやってきた真介。
ベテランで優秀な美容部員、家電メーカーの研究員や異常なほど無口な書店員と、今回も様々な人間の首を切る。
そして最後は自分自身の身の振り方まで考えなければいけなくなった。
どんなにいい会社に入っても、一生安泰とはいえない昨今。
リストラの対象になるのは無能ばかりではないし、優秀な人ならその決断にも興味を持つ。
真介が、仕事で出会う人との会話の中でつかんでいくものが何なのか、その結果が今回は出た。
仕事選びだけでなく、選び方まで考えさせられる。
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社会学研究科の研究家を目指し、院試を控えた勝山裕は、卒研グループの飲み会で聞いた都市伝説に興味を惹かれる。
2重丸の印がそこら中にある村で、肝試しのように子供たちだけで山に向かった時に出くわした恐ろしい出来事。
ちょうどその村に近いところに実家がある裕は、夏休みを利用して調査を始める。
都市伝説、民俗学の類に興味はないけど、空恐ろしい風習や薄気味悪い口伝がひっそりと生き続けている閉鎖された地域の時代錯誤な人々を不審に思う裕と、全くの別角度からその村に興味を示した少年が、やがて一つの残酷な事実を見つける。
慣れるまでは読みにくいと感じていた文体も、淡々とした語り口なのにだんだんと深く沈んでいくような感覚に襲われて引き込まれる。
そしてある時から予想される、結末に出くわした時の衝撃。
しばらく余韻に引きずられる。
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ウイスター エーデル 119g
表の顔は企業コンサルタント。裏の顔は殺し屋。
そんな富澤のもとへ依頼された殺しは、可憐な女子大生だったり、裏切った共同経営者だったり、さらにはすでに死んでいる者だったりもする。
一方もう一組の殺し屋も、近くで仕事を受けていた。
つまらん。
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警視庁いきもの係の須藤と薄は、今回も人間以外の生き物を守る。
薄の長期休暇中に依頼された事案先に行ってみると、薄がタカと生活していた。
そして薄には、殺人の容疑がかかっていた。
薄のちぐはぐな言動に振り回され、今回もちっとも話が進まないやり取りが面白い。
かみ合わない会話にもすっかり慣れた須藤のかわし方もほほえましい。
登場する生き物は動物だけではなく魚も植物もと広く、それらの生態も書かれていているため興味も沸いてくる。
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猫を虐待し、その様子をSNSに投稿する「キャットキラー」。
最も美しいのは死ぬ直前だと信じる奴をみつけ、Gボーイズなりの罰を与える。
通学路を速度超過で走りぬける男には恐怖を、留学生の金をむしり取る大人には大人の罰を。
久しぶりにキングらしい采配。
タカシがいつも以上に姿を見せた。
ちょっと怖い、タカシらしい制裁は、スカッとするわけじゃないけどこれ以上の効き目はないだろう。
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2016年02月05日 読了
警部補の須藤は、怪我から復帰してから追いやられた部署で、総務部動植物管理係の薄(うすき)巡査と共に動物が関係する現場へと向かう。
被害者の飼っていたペットだったり、容疑者が預かっていた動物なんかの様子を見るうち、薄がヒラメキ、事件を解決する。
普段の薄のすっとんきょうな行動からは想像できないキレのよさで真相を見抜くギャップがおもしろい。
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