2010年07月02日 読了
すべての成人にランクをつけ、その下層にいる人たちを「執行該当者」として狩る「特別執行者」。
任務に疑問を抱く春日と、歪んだ正義感のもと暴走していく佐伯の行動が、怖いほど乱暴に書きなぐられていく。
この本を手に取るのは、2度目。
最初は冒頭のあまりに残酷な佐伯に気分が悪くなり、読むのをやめてしまった。
だんだん話は動き、その意味もわかってくるのだが、結局最後まで、暴走が過熱するだけだった。
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読書と手芸の記録
2010年07月02日 読了
すべての成人にランクをつけ、その下層にいる人たちを「執行該当者」として狩る「特別執行者」。
任務に疑問を抱く春日と、歪んだ正義感のもと暴走していく佐伯の行動が、怖いほど乱暴に書きなぐられていく。
この本を手に取るのは、2度目。
最初は冒頭のあまりに残酷な佐伯に気分が悪くなり、読むのをやめてしまった。
だんだん話は動き、その意味もわかってくるのだが、結局最後まで、暴走が過熱するだけだった。
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2010年06月23日 読了
ボリスのお話「冬の剣」に続く第2部。
ジョシュアは、アルニム家の2,3代に一人生まれる『デモニック』。その孤独な少年は、マキシミンという友ができ、生きる実感を感じるようになる。
今までの出来事がすべて頭の中にあり、忘れることのできない天才であるジョシュアの、凡人にはわからない言動がおもしろい。
そして、あまり好きではなかったマキシミンは、この1巻だけですっかり見直すこととなった。
「冬の剣」よりも時間を忘れる。このシリーズの、本の厚さと紙の質感が好き。
ゆっくりと時間をかけて読書をしているという心の余裕が持てる感じで、一文字も見逃したくない気分にさせてくれる。
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2010年06月16日 読了
クラブ<インディゴ>が改装をきっかけに2部制へと移行した。
新しく加わった昼の部のホスト達との、いろんな意味での違いに振り回されつつ、また今回もトラブルに首を突っ込む。
今回は今までよりヤバめのトラブルばかり。どんどん大事になっていく。
でも今回は、大きな謎である優夜さんの、店以外の一面が見れた。これで<インディゴ>は一段落するだろう。絆も。
「何も話さないのは、できるだけあなたと一緒にいたいからです」
謎が明かされたわけでは全然ないが、なんとなく納得し、こちらも一緒にいたいと思わせられた。
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2010年06月12日 読了
ジャズトランペット奏者が主人公の、ミステリ。
タイトルに惹かれた。表紙が奇麗だった。テーマがジャズとミステリで、サブタイトルに「色」の名が冠してある。
私の好きなパーツがたくさん入っていて、どうしても読みたい本があったのに次にまわしてしまった。
内容は作者の言うとおり「フツーの本格ミステリ」だったし、ジャズや曲名、奏者を知らないので流して読む所もあったが、音楽をやるヒトの気持ちは地下水のように濃く流れていて頼もしかった。
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2010年06月10日 読了
クラブ<インディゴ>の夜は相変わらず。
今回は<インディゴ>の中の話だけじゃなく、ホスト達のプライベートがメインになっている話も混ざる。
すっかり板に付いたホスト探偵団。その分女の子たちの影は薄くなったが充分楽しい。
自分だったら誰を指名するかなーって思いながら読む。
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2010年06月04日 読了
社会人になったばかりの白戸修。ホームを出なくてもいざこざに巻き込まれる鬼門「中野」を避けているつもりなのに、やっぱり巻き込まれる。
お人よしで初対面の人に名前も聞かないうちから強引に引き込まれ、自分の用事は結局一つもできない。
読み進むにつれ腹が立つほどのお人よしぶりが鼻につき、共感はとてもできない。
でもその場で起こるトラブルをあっさり解決してしまう探偵ぶりは癒し系草食男子?
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2010年05月29日 読了
シリーズ2作目。塩谷の粗野なところも優夜の紳士ぶりもホストたちの自由っぷりも相変わらず見事。
晶の、どこがオシャレなのかさっぱりわからない若者の服装に対する疑問と、「義務教育を終えた人間が、自分のことを名前で呼ぶんじゃないの」などの、若者からしたらウザいおばさん並みの小言にも共感が持てるのは年のせいか??
こんなホストクラブがあったら是非覗いてみたい。
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2010年05月29日 読了
最初の就職は3カ月で辞めた。その後、フリーター。25歳。
世間から滑り落ち、再び立ち上がる気持ちも萎え、ただ怠惰な毎日を送る主人公。
母親の病気に20年も気づかなかったなんて!
家族のことにはとんと興味を持てなかった男どもは、母の変化に途方に暮れる。
しおれた男にカツを飛ばす姉の亜矢子がかっこいい。
主人公のダメぶりに心が痛いが耳も痛い。。。
こんな風に変われたら、こんなふうに仕事が出来たら、、、。
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2010年05月23日 読了
特別捜査機関(スペックオプス)に所属する「文学刑事」のサーズデイ・ネクスト。文学作品の中に侵入できる特殊装置「文の門」を使って何事かを企む者たちを、物語の中に入って阻止しようとする。
もちろん協力者は小説の登場人物で、彼女らの行いによってお話が変わってしまうことだってありうる。
物語に入ることができる!登場人物と話が出来る!そして仲良くもなれる!
こんな素敵なことはない。小さいころからどれだけ夢みただろう。 『不思議の国のアリス』?『ハリー・ポッター』?
そんな世界が広がる。
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2010年05月20日 読了
AI導入に、賛成か反対か。
それぞれの立場と権力による利益を守るため、自分たちのいいような世界を作ろうとする。
そんな者たちを手玉にとり、なだめすかし、追い詰めていく。
ミステリーでも病院が舞台でもない。
田口・白鳥シリーズのエア・ポケットといった感じのストーリー。
この人の作品には、次までの「つなぎ」となるような布石めいた本がたまにある。
これらによって下準備と根回しが行われ、やがて大きな波が来る。
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