2016年02月15日 読了
善人長屋と呼ばれるある長屋では、一人を除いて誰もがみな裏の家業を持っていた。
そんな長屋が善人長屋と呼ばれる所以は、ただ一人裏がないまっすぐな善人の加助。しかしこの加助が持ってくる厄介事で長屋は毎日てんてこ舞い。
表紙がいきなり剣呑だが、これが長屋の一大事。差配の母娘が囚われた。
善人長屋はシリーズだったそうだが、これだけ読んでも楽しかった。
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読書と手芸の記録
2016年02月15日 読了
善人長屋と呼ばれるある長屋では、一人を除いて誰もがみな裏の家業を持っていた。
そんな長屋が善人長屋と呼ばれる所以は、ただ一人裏がないまっすぐな善人の加助。しかしこの加助が持ってくる厄介事で長屋は毎日てんてこ舞い。
表紙がいきなり剣呑だが、これが長屋の一大事。差配の母娘が囚われた。
善人長屋はシリーズだったそうだが、これだけ読んでも楽しかった。
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2016年02月11日 読了
車椅子スナイパーの宮崎一晃。
難病ゆえ、いずれ四肢が動かなくなる運命だが、美しい介護師兼愛人の篤子に支えられ、数々の難しい依頼をこなしていく。
ススキノシリーズしか読んだことがなかったが、こちらも強烈なキャラクターばかりで楽しかった。短編なので読みやすく、篤子にすら正体を明かさないプロぶりが潔い。
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2016年02月04日 読了
魔法の才をもつカーランド人と、征服民アアランド人が暮らす北国カーランディア。
力が強いアアランド人は、職人気質のカーランド人を迫害し、幾度か虐殺が行われる。
とうとう怒りが抑えきれなくなった魔法使いが、平和の象徴であった鐘を壊した時、封じられてきた闇の歌い手と魔物を解き放ってしまう。
魔法使いシリーズではないけど、それぞれ自分の適性にあった魔法を使える人々。
人々の生き様がいろんな考えを持って押し寄せる。
事が収まり、収束に向かう部分がやたら長いのがしんどかった。
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2016年01月30日 読了
戦争の頃子供だった3人の少女たちの、老いて人生を振り返り、感謝し、涙する物語。
家族と共に満州へ渡った珠子と、そこで友達になった二人の戦争体験を、淡々とつづる。
どんなに悲惨な光景でも、余計な言葉で飾らずにただ事実として書かれているので、引きずられることもなく読み進められる。
そのためある意味退屈ではあるけど、一つの覚書として戦争を思い出している感じ。
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2016年01月29日 読了
辛い戦争を乗り越え、やっと二人ですごせるようになったヴィクトリカと一弥。
ニューヨークへついた二人は、姉の瑠璃のところに一時身を寄せることにした。
ところがついてそうそう、謎に見舞われる。
二人が探偵事務所をひらく前の話。
仕事と家を探しに歩く一弥と、家とはどんなものなのかを知らないヴィクトリカのかみ合わない会話と、ボクシングの試合で戦う友人同士のかみ合わない記憶が混乱を招く。
一弥の、あちこちの騒動に巻き込まれて慌てふためく様子はよくわかるが、それがうるさすぎて内容が薄らいでいる。いい話よりオチのないギャグが圧倒的に多いためうんざりする。
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2016年01月22日 読了
見習い医師の孝之助は、絵を描くのが趣味である。
見習いの身ゆえの暇さを使い、近所の子供たちと絵を描いていた。
しかしあるとき、藩の一大事となる噂を聞き、藩の存続のために知恵を絞る。
妙に気の許せる富山の薬売り、突然殺された父の事件の真相、様々な疑問を解くため孝之助は得意の絵で密書を作る。
それは伏線として所々にあり、すぐにネタとわかるが、こんな構成の物語は作者にしてはめずらしい。
スリルはあるが説明が多くて退屈。
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2016年01月18日 読了
水鏡瑞希は文科省の一般職。しかし、ものおじせず誰にでも啖呵を切るせいではみ出し者として疎まれていた。
そんな瑞希が新しく配属されたのは研究費の不正使用を調査するチームだった。
そこでも瑞希は、一般職の立場を超えた行動をする。
知識と行動力と度胸があるヒロインは、作者のどの作品に出も出てくるのでどれも似たり寄ったり。同じパターンのものばかりで飽き飽き。
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2016年01月16日 読了
ヤクザではないけど、暴力で生きている者たち。
そのなかで東京の裏社会に君臨する武蔵野連合の真嶋は、いつか東京を手に入れようとしていた。
クスリで狂わされる少女や殺しを追う刑事が、どこで真嶋と絡まってくるのかと思っていたけど、真嶋のストーリーにあまり重要なアイテムじゃなかった印象。
余り欲がなく、好きに生きた男が、最後で生きる目的を少し見つける。
夢中になって読むほどではない。
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2016年01月09日 読了
ドイツのとある市長の娘が悪魔憑きになり、手が付けられないとバチカンに協力依頼があった。そしてロベルトがエクソシスト補佐として出向くことになる。
ところが、その町の怪異はそれだけではなかった。
気になって休暇を切り上げた平賀も加わり、悪魔の正体を暴こうと奮闘する二人。
一見わけのわからない出来事をどんなふうに科学的に解釈していくのか、その工程が楽しい。
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2015年12月26日 読了
そこそこ大きな店の息子たち3人は、甘やかされて放蕩三昧だった。
そしてとうとう大目玉を食らい、3人別々に他所へ預けられることになる。
そのうちの一人円九郎が預けられたのが皆塵堂。
そしてやっぱり怖い思いをする。
とりあえず謝って、相手の怒りが収まるまで少しおとなしくして、口先だけの嘘で反省する。そんな円九郎は皆塵堂で改心するのだろうか。
相変わらずの面々に囲まれ、散々幽霊と出会い、悪友は憑き殺されてしまうというひどい思いをする円九郎。荒療治だけど怖い雰囲気は所々で猫や峯吉が和らげてくれる。
仲間も猫もどんどん増える。
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