甘栗と金貨とエルム


2013年08月28日 読了
 探偵をしていた父が突然死に、高校生の甘栗晃は一人ぼっちになった。
そこへ、父へ仕事の依頼をしていた12歳の少女が、「もう調査費を払っているんだから」と言って母親を探してほしいと押しかけてきた。

 高校もやめるつもりでいた晃が、しょうがなく母親探しを始める。
高校生で、探偵なんて初めての晃が、あまりにあっさり色んな事を達成していく。
とても都合よくするする進み、「正論は人を傷つける」といいつつ晃は正論ばかり。

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ノックス・マシン


2013年08月27日 読了
大学生のユアンは、自身の論文のことで国家科学局から呼び出しを受ける。
それは、ロナルド・ノックスが発表した探偵小説のルール「ノックスの十戒」についての解釈だった。

思いっきりの嘘を精一杯本当らしくかかれていて、しかも本当の探偵小説やミステリからの引用が多いため、境目がわからなくなる。
理論もややこしいし、難しい。

最近同じようなものを読んだ気がする。流行り?

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聖アントニウスの殺人


2013年08月24日 読了
聖アントニウスの夜に起こる殺人。
首を絞められ、腹部をめった刺しにされた少女の死体が発見される。
現場が貧民区域で、警察には誰も協力しないという状況から、刑事と囚人がチームを組むことになった。

恵まれない環境で必死に生きる女たちが、どんなふうに心を壊していくのか。
所々納得いかないようなところもあるけど、決して堕落しまいと踏ん張るものと、誰かに頼ることしか道を見つけられず、変わり身の早さを見せるもの。
極端な生き方がある。

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文明の子


2013年08月23日 読了
地球と、さらに別の文明を持った星。
それらのあらゆる時代で起こる、少しの出来事を集めた短編集。

短いいくつもの不思議な出来事が連なり、頭の中を切り替えるのが大変だった。
でもそのうちそれらがつながっていき、大きなおとぎ話になる。

太田のイメージを持って読み始めると違和感があったけど、そのうちそれも忘れ、スケールの大きな空想として入り込めた。
そして作家でない人が本を書くと、たいてい最後はこじつけだったり投げ捨てるようであったりするけど、これはきちんと終わりがあった。

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天女湯おれん これがはじまり


2013年08月20日 読了
文政十二年の江戸の大火事で、焼け出されたおれん。
おれんの養父がやっていた湯屋も、長屋も焼け、色んな人が死んだ。
すべてなくした者たちが、江戸を立て直していく様。

おれんも養父を亡くし、一人で湯屋を再建する決意をする。

天女と慕われるおれんは、火事の後に起こる諍いや騙し騙されのもめ事を、一人引き受ける。

タイトル通り、ここから始まる連作らしい。

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楽園の蝶


2013年08月16日 読了
 満州で映画会社に入った栄一。
自信があった脚本を監督にすべてダメ出しされ、流行りのメロドラマは向いてないとまで言われる。
暇にあかせて読みふけった探偵小説からちょっとした謎解きを披露した栄一は、現地スタッフの陳雲と探偵映画の脚本を書くよう言われるが。

 映画作りの裏に隠されたもの。
スパイ小説のような切れ味の良さはあまりない。
キャラクターのアクの強さもほどほど。

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鬼龍


2013年08月10日 読了
 奈良に本宮をいただく鬼道衆の末裔として、秘密裏に依頼される「亡者秡い」を請け負っている浩一。
いつものように祓ったはずの亡者が、次の仕事で関わった女性が襲われる事件と接点がありそうだと気づいた浩一は。。。

 お祓い屋の仕事をする一族として、若い浩一は修行の日々。
後にこれのシリーズができている。

 ちょっと物足りない。
お祓いも、その背景も。

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撲撲少年


2013年08月09日 読了
 勇吾は留年が決定したとたん、周りの世界が一変した。
住むところ、バイト、義務。
そして幼馴染との偶然の再会をきっかけに、総合格闘技への道へとはまっていく。

 格闘技がわからないので、型や動きの描写が想像できなかった。
3人の関係がもう少しはっきりするとよかったかなぁ。

タイトルの変更の意味をずっと考えていた。
僕僕シリーズとかぶるのは違和感がある。

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いつまでもショパン


2013年08月04日 読了
 ポーランドで行われるショパン・コンクールの会場で殺人事件が起こる。
遺体は至近距離で胸を撃たれ、さらに手の指すべてが切り落とされていた。

 コンクールに出場するために会場に来ていたピアニストたちが動揺して調子を崩す中、同じく参加者の岬洋介は、現場を静かに観察していた。

 コンクールとテロとを同時進行させ、素性の知れないテロリストの最後の仕事に結び付ける。
ピアノに詳しい人なら楽しいかもしれないが、コンクールに関する記述はくどくて苦痛。

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いつまでもショパン [ 中山七里 ]
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東京バビロン


2013年08月04日 読了
 自他ともに認めるトップスターモデルの福山音菜。
どんなに傲慢で自己中心的な態度でも許されていた音菜だが、少しづつ後輩にその座を奪われようとしていた。

 トップの自信とプライドが、世代交代を受け入れられず、いつしか鬼のように変わる。精神を病み、それでも復讐だけは忘れない音菜の転落。

 読みやすいけど、わかりやすい展開で古い少女漫画のよう。

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東京バビロン [ 新堂冬樹 ]
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