夢見る黄金地球儀


2010年03月27日 読了
 一億円、ほしくない?

 そう言われてしぶしぶ乗った話は、人気のなくなった水族館から、かつてバブル時代に作られた黄金の地球儀を盗み出すこと。

 ひどく大雑把な計画に見えて、おとぎ話のように進むけれど、最後はいろんな個々の陰謀が重なり合ってうまく作用していたことが分かる。

 バチスタでの白鳥に当たる人物が、最後に種明かしをしてくれる。インパクトはあまりないけど、よく考えられている。

空を見上げる古い歌を口ずさむ


2010年03月15日 読了
 みんなの顔が「のっぺらぼう」に見える。
息子がそう言った時、父は思い出した。

 兄に、会わなきゃ。

 20年も姿を隠していた兄。その兄が語る「あちら側」と「こちら側」の人たちの話。

 昔の日本の、ちょっと変わった町で起こった出来事は、とてもシュール。小路作品の中ではちょっと後味が薄いけれど、兄の語る口調が優しいので最後まで穏やかだった。

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熱波


2010年03月13日 読了
 内閣情報調査室の磯貝調査官は視察で沖縄を訪れた。
そこから広がる知事補佐官との出会い、アメリカ海兵隊の少佐、そして台湾マフィア。

 沖縄の、本土やアメリカに対する意識を根底にした、あらゆるものへの駆け引き。

 もちろん最後は大事となり、鮮やかな見せ場もあるため2時間ドラマ並みに盛り上がる。
 タイトル通りの熱い風一陣といった感じ。

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特殊防諜班 諜報潜入


2010年03月04日 読了
 真田と同じ「山の民」。孤独だった真田と同じルーツを持つ人がいた!
 でも彼は「新人類委員会」のメンバーであることがわかり・・・。

 どんなピンチでも必ず勝つヒーローもののシリーズ。
でも今回はどうも次へ続く「つなぎ」的な話の模様。

 中だるみ?

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いかさま師


2010年02月15日 読了
 病気の母に見せようと、古い写真を探していた。そこで見つけた一通の遺言書。そこには自殺した画家の愛があった。

 『このミス』大賞受賞作家の第2弾。絵画をめぐるサスペンス。
柳原慧の作品にしてはちょっと普通な流れだった。もっと、「いかさま師」というタイトルからにじみ出るような、うすら寒い空気を待っていたのだけれど。。。
 トリックはおよそ想像される可能性の内に収まり、専門的な解説がなかったらただの巻き込まれ小説で終わっていた。

 なんだか納得いかないままうまくおさまって終わった。

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特殊防諜班 組織報復


2010年02月14日 読了
 成田空港でテロが発生した。狙われて負傷したザミル。
「新人類委員会」が再び日本に潜入したのだ。

 恵理、舎念、そしてチベット仏教の高僧の生命が危険にさらされている。ただ一人の特殊防諜班・真田の戦いが始まる。

 展開はすっかり判っているので何も心配しないで読める。

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夕陽の梨―五代英雄伝


2010年02月09日 読了
 第12回歴史群像大賞最優秀賞作。
中国、山に隠棲する男に剣を習っていた朱温は、国を揺るがす大戦が近づいていると聞き、参加する。
 朱温の戦歴の記録。

 ジャンヌ・ダルクやナポレオンの話で多い、戦いながら大陸を渡る物語。この時代の兵法や政治に興味が持てればもっとおもしろいのかもしれない。

 やっぱり主人公を飾る周りの人の魅力が強い。

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特殊防諜班凶星降臨


2010年02月07日 読了
 相変わらず狙われる芳賀一族。それを排除する真田とザミル。
今回はザミルが新人類委員会の総帥と対峙する。

 日本人にはなじみが薄いと思われる宗教のルーツや、自衛隊の豪快な登場など、いつものパターンが広がる。

 これではいつまででも続けられそう。松岡圭祐の千里眼シリーズ並みに。。。

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6TEEN


2010年01月30日 読了
 高校生にあって、中学生にはないものって何だろう。
14歳でも16歳でも、憂鬱や退屈や不安はかわらない。

 別々の高校に進み、ばらばらになっても相変わらず4人でつるんでいる。女の子と出会ったり、裏切りにあったり、友人が死んだり。

 ちょっとづつ事件で普通の毎日。

 相変わらずの石田ワールド。でも、前作もこれも、長い間覚えていることはなさそう。
 たぶん。

 あぁでも、もんじゃ焼きが食べたくなった。

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4TEEN


2010年01月29日 読了
 僕たちはまだ14歳。
中学生は不自由だ。親と学校からは抜け出せない。

 そんな14歳の仲良し4人組の日々。友人の誕生日プレゼントに知恵を絞り、エッチなことに興味を持ち、しつこい級友にうんざりする。

 普通だけど身近にはいなかった子たち。

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