2014年04月18日 読了
賽子職人の音吉は、己が作った悪采でなわばりを広げようとする任侠の親分を打ち負かした。
ところが、その恨みから二人の子供の面倒を見る羽目になるが。。
博打には必要不可欠なサイコロ。
それに細工をし、壺振の思うがままに扱えるものを作り出す。
職人としての心意気と才能が、時に身を亡ぼし、時に身を守る。
特に後半は勢いがあり、博打の見せ場では思わず息を止めるほど。
そのカラクリが意表をついていて面白かった。実物があるなら是非見てみたい。
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読書と手芸の記録
2014年04月18日 読了
賽子職人の音吉は、己が作った悪采でなわばりを広げようとする任侠の親分を打ち負かした。
ところが、その恨みから二人の子供の面倒を見る羽目になるが。。
博打には必要不可欠なサイコロ。
それに細工をし、壺振の思うがままに扱えるものを作り出す。
職人としての心意気と才能が、時に身を亡ぼし、時に身を守る。
特に後半は勢いがあり、博打の見せ場では思わず息を止めるほど。
そのカラクリが意表をついていて面白かった。実物があるなら是非見てみたい。
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2014年04月17日 読了
学問、特に天文が好きな兄・吉井数馬は、妹の奈緒と江戸の神田で手習い所「吉井堂」を開いている。
「神田川端の武家屋敷に幽霊が出る」
そんな噂が出始めた。奇妙なことが大好きな数馬は、いつもなら走って見に行くくらいなのに、なぜか今度はさっぱり興味を持たない。
客に見せたからくり人形や、奉公先の御殿から消えた娘、あぶり出しの和歌。
不思議なことから膨らむ日常と、仲の良い兄妹の微笑ましい言い争いや暮らしぶりがとても心地よい。
過去に縛られることなく生きる二人の強さが気持ちのいい読後感を残す。
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2014年04月04日 読了
江戸。でも江戸ではなく、近未来の江戸。
日本から独立した「江戸」では、生活や習慣も昔のままで、もちろん電気もなく現代科学や医学もない。
そんな江戸へ激しい競争率をすり抜けて入国した辰次郎は、身請け先の長崎奉行馬込播磨守・通称ゴメスから、致死率100%の流行病の正体を突き止めることを命じられた。
不思議な設定で惹きつけられ、惑わされた。
江戸の頃の理を忠実に守りながらも現代からは離れられない。
ゴメスのインパクトが強すぎて癖になりそう。
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2014年03月28日 読了
借金のかたに手に入れた一軒家に住む金貸しのお吟。
毎朝あちこちまわって借金を取り立てて廻る。
そのお吟のところへ、何やら企んでいる男・浅吉がやってきた。
お吟の貯めこんだ金をすっかりもらおうという腹は隠し、浅吉は仕事を手伝うと言い張り居候となった。
浅吉は、かたき討ちでも始めるような悪い奴かとおもいきや、金を借りた者たちが何とか暮らしを立てていけるよう知恵を貸し、商いをさせたり暮らし方を変えさせたりする。
お吟との関係も途中まではすっかり予想を裏切られた。
目を離せない流れとすっきり気持ちのいい結末で、とても良い気分で読み終えることができた。
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2013年11月29日 読了
『黒猫シリーズ』学生編。
美学科に在籍する「私」は卒業論文に苦悩していた。
そんな時、唐草教授のゼミに突然加わった黒いスーツの同級生。
黒猫のあだ名がついた瞬間。「私」との出会い。
教授になっている黒猫より少し口が悪い分、「私」に対する優しさもわかりやすい。
早く読みたいけど、読み終わるのがもったいなくて一文字も逃すものかと思って読んだ。
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2013年10月05日 読了
労働基準監督官の三村は、働く人を守り、事業主を守る。
「人は、生きるために働いている。だから、仕事で死んではいけないんだ」という三村の、
「働くこと」を見つめた作品。
最後の章では、大事にしてきた仕事と家庭の二つを脅かす大きな陰謀の前に膝を折りそうになる三村。
最後の盛り上げによくあるような白々しい危機で終わらなかったので面白かった。
現実とはそんなものだと思う。
「トッカンシリーズ」、黒川鈴木の「田舎の刑事シリーズ」、「半沢直樹シリーズ」
仕事のドラマが流行るなら、これもきっといいネタになるだろう。
たいてい面白くはならないけど。
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2013年06月15日 読了
東京のとある小ランクルームで、人相も死亡推定時刻の推測すら難しいほどの女性の腐乱死体が発見された。
殺害現場がそこではないらしいこと、周辺からはサギソウの種が落ちていたこと。
少ないうえに不可思議な発見ばかりなところから、また法医昆虫学者の赤堀が「虫のしらせ」を聞く。
思いもかけない所から広がる発想と発見がおもしろい。
犯罪にありがちな動機だし、刑事ものならあたりまえな結末だけど、きっかけはすべて「虫」によってもたらされる。
相当気持ちの悪い場面もあるけど、そんな見方もあるのかと驚くことのほうが多い。
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2013年06月07日 読了
全焼したアパートから見つかった遺体を解剖した結果、体内では不思議な現象が起こっていた。
食堂と胃が完全になくなり、腹にはソフトボール大のウジの玉が埋まっていたのだ。
これには捜査員も頭を抱え、専門の学者の知恵を借りることになる。
学者の担当を任された一課の岩楯と鰐川は、昆虫で法医学を解こうとする赤堀の信念を見聞きし、法医昆虫学の有用性を思い知らされる。
おもしろかった。
前作の「よろずのことに気をつけよ」もよかったが、こちらも予想を超えた繋がりだった。
流れは定石の事件モノだけど、解いていく過程にすごく興味がわいた。
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2013年05月22日 読了
四国の田舎、小さな山のてっぺんに住む、かわいい神様。
鈴の神さまである少年は、安那と名乗った。
花が咲くように笑い、好奇心旺盛で何にでも喜び、走り回る姿はとても愛らしい。
表紙のイメージそのまま、ほんわかとして優しい気持ちで読める。
人とは違う時間軸で生きる彼らと、村に住む人間たちとの交流がほほえましい。
そしてそれは、代々受け継がれていく。
また会いに来ると約束した冬弥が、ある事情で14年もたってから村にやってきた時の安那の台詞に胸が詰まる。
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2013年03月26日 読了
江戸、囲碁の家元に生まれ、将軍の御前で碁を指す2代目算哲は、お役目を退屈だと感じていた。
そんな折、算術も得意だという算哲の噂を聞いてある”命”が下る。
映画を見てからの原作だったのだが、さすがに映画のそれぞれのシーンにまつわる出来事に深みがあって、読み始めたら止まらなかった。
算術はちっともわからないし、天文はもっとわからないけど、清々しい気持ちで終われる。
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