2013年10月21日 読了
平安京は疫病のために日々次々と死人が出、処理が追いつかないほどであった。
その病は身分を問わず広まったため、政を行う面々も半数となっていた。
欠員の補充に仮に任命された内大臣の伊周はぼんくらで、そのうえ筑前の国に異国の海賊らしきものが侵攻して来たという知らせも入り、都は混乱する。
清明とそれを取り巻く者たちは人外のモノであった。
何年も生き、世の中を影から動かす。
本の厚さの割にはドロドロとしたことばかりで何も進まず、飽きが来る。
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読書と編み物の記録
2013年本文作成
2013年10月21日 読了
平安京は疫病のために日々次々と死人が出、処理が追いつかないほどであった。
その病は身分を問わず広まったため、政を行う面々も半数となっていた。
欠員の補充に仮に任命された内大臣の伊周はぼんくらで、そのうえ筑前の国に異国の海賊らしきものが侵攻して来たという知らせも入り、都は混乱する。
清明とそれを取り巻く者たちは人外のモノであった。
何年も生き、世の中を影から動かす。
本の厚さの割にはドロドロとしたことばかりで何も進まず、飽きが来る。
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2013年10月19日 読了
頭はいいが人付き合いがさっぱりで空気が読めない警察キャリアの小早川冬彦。
暇つぶしに書いたレポートを上司に見せたらなぜか窓際チームへと移動になる。
それでも冬彦は、捜査の現場へ出られると大喜びだった。
厄介な人物を閑職へ追い込むために作られた生活安全課0係。
集まった人は当然ながらみんな癖がある。
冒頭ではものすごく嫌な人物だと思った小早川だけど、だんだんその頭脳を生かす働きをしてあちこちを解決に向かわせる。
全部解決するし、推理もおもしろい。でもなんだかすっきりしない。
タイトルも違和感がある。
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2013年10月18日 読了
猫しか描かない売れない絵師の青井亭拾楽。住処は鯖三毛柄の雄猫が一番偉いという長屋。そこは頼もしい差配と仕切り屋の女房のおかげで平和だった。
ところがその長屋へ、訳ありげな女が独り身で移り住んでくる。
訳ありなのはその女だけではなかった。
なんでも知ってる風の猫がここぞという時に出てきては、仙人のような仕切りで事を治めていく。なぜだか従いたくなるそのしぐさがすばらしい。
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2013年10月16日 読了
江戸が明治になり、煉瓦の建物がモダンな街並みを作っている頃。
掘立小屋のような派出所に勤務する巡査の二人のところに持ち込まれる問題は、おかしな妖がらみのものばかりだった。
「しゃばけシリーズ」とは見方が変わり、妖たちは畏れられるものとして描かれている。
人に化け、人と混じり合いながら暮らす妖たちの話。
でも、いまいち曖昧で世界観が定まっていない感じがして消化不良。
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2013年10月13日 読了
武家の生まれだが妾腹の次男である楯岡研次郎は、冷や飯食らいと嘲笑う周りから逃げるように、江戸で遊学をしていた。
そんな研次郎のところへ、病に倒れた兄に代わって仇討を果たせと文が届く。
その相手はかつての師匠であった。
妾である母を捨てた父の敵を討てと言われて悩む研次郎。
それでも武家ならやらなければならない。
そんな葛藤のなかで仇討の旅に出た研次郎は、旅の中で考えを変える。
ゆっくり成長する研次郎に、その後の穏やかな暮らしがあって本当によかった。
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2013年10月13日 読了
歴史だけはある貧乏寺、落護寺。その名の通り落伍者の集まる寺で、娑婆に嫌気がさして出家した真実はまだ1年とたっていない新参の雲水である。
そんな真実に、寺の金策のために雲水相談室を開くよう命が下る。
相談室にやってくるのは厄介な人ばかり。
真実の修行よりも面倒な公務は寺を巻き込み大騒動になる。
雲水たちの中には喧嘩っ早いのや見目麗しい者、そしてやっぱりオネェな和尚さんもいて、コメディとして充分楽しめる。
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2013年10月12日 読了
3か月前、主人公の岬は父さんと一緒にカンボジアへやってきた。
しかしそこで、大好きだった父が自分を売ろうとしていることに気付く。
逃げ出した岬はストリートチルドレンに拾われ、ゴミを拾って生きていた。
『叫びと祈り』から、ずっと新作を待ち望んでいた。
今度は日本人の少年がカンボジアでどう生きるかを描いているが、前作のような驚きや感動はなかった。
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2013年10月10日 読了
「しゃばけ」シリーズ第十二弾。
若旦那がもう二月も、病に罹らなかった。
驚くべきことが起こり、二人の兄や達はこの機を逃すものかと若旦那と約束を交わす。
安定のシリーズ。
妖の兄やが突然記憶をなくしたり、気ばかり強いが何もできない不器用な娘が長崎屋に花嫁修業にやってきたり。
今度もてんやわんや。
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2013年10月08日 読了
二つの家に訪れた不幸は、それぞれの家の少年に、生涯の傷をつけた。
養蜂家となった少年は《銀の蘭》を探し、もう片方の少年は屋敷に引き篭って暮らしている。
前作と同じように、底のほうでは暗くねっとりした大河が流れているような雰囲気の物語。きちんと終わらせずにいるため、いくらでも続きそう。
それぞれの家に加わる部外者もただことではないことを始める。
表紙との乖離が激しい。
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2013年10月06日 読了
駕篭屋赤松の娘・お吉は、踊りの師匠のところで幼いころから踊りを習っている。
師匠の率いるお狂言師一座に加えてもらえることになったお吉に、災難がふりかかった時、公儀の隠密になるよう誘いがかかる。
顔に消えぬ傷を負った時から、女一人で生きていく決意をしたお吉に、もう一つの役目ができる。
隠密としての役はさほど活躍するわけではないけど、一介の町娘だからそんなものだろう。
役目を与え、見守る男たちの活躍もそれほどなく、なんだか中途半端だった。
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