2016年11月02日 読了
両手両足を切り取られた若い女の死体が見つかる。
さらに、妻・おさとの友人でおゆきという娘の父親が拷問されたあげくに殺され、おゆきの身も危ないというので、貧乏浪人・由比三四郎が用心棒となる。
シリーズものだったようだ。
短い出来事がいくつか起こり、その陰には「達磨美女」へつながる不気味な予感。
寒気がするような決着だが、一応落着する。
妻のおさとがとても良い雰囲気を出しているが、一つ一つの事件のその後が全く語られないので気になってしまう。
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読書と編み物の記録
2016年本文作成
2016年11月02日 読了
両手両足を切り取られた若い女の死体が見つかる。
さらに、妻・おさとの友人でおゆきという娘の父親が拷問されたあげくに殺され、おゆきの身も危ないというので、貧乏浪人・由比三四郎が用心棒となる。
シリーズものだったようだ。
短い出来事がいくつか起こり、その陰には「達磨美女」へつながる不気味な予感。
寒気がするような決着だが、一応落着する。
妻のおさとがとても良い雰囲気を出しているが、一つ一つの事件のその後が全く語られないので気になってしまう。
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2016年10月28日 読了
第30回(2010年) 横溝正史ミステリ大賞受賞
刑事を辞めて、ヤクザのシノギに協力することで報酬を得ながら暮らしていた主人公の巽。
ある時見つけた不思議な少年が気になり、つい世話を焼くようになってから、少年を巡る諍いに巻き込まれる。
近未来、地震により崩壊したお台場を舞台に、無国籍児をめぐって権力への戦いを挑んだ巽が、品のない言葉使いや荒っぽい振る舞いにも関わらず、なぜか憎めないキャラとなっている。荒廃した地に紛れ込んだ子供たちというありふれた設定で退屈するかと思ったら、だんだん目が離せなくなり一気に読み終えた。
そして、すべて丸く収まるハッピーエンドとはいかないあたりが、うすら寒いリアルさを出していて白けずにすんだ。
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2016年10月27日 読了
百貨店に入っている書店で働いている主人公の月原一整。
万引きをした中学生を追いかけたことで、その中学生が車とぶつかり、怪我をした。
世間から攻められた一整は、書店を辞め、心の傷を抱えながら旅をする決意をする。
うんざりするほど無駄に長い。
半分まで読んでやっと、タイトルの桜風堂にたどり着く。
意味がある長話なら伏線として楽しめるかもしれないが、くだらなくて疲れ、投げ出したくなるほどつまらない無駄話が多すぎて少しも楽しくなかった。
さらに、本屋の内情も、もうみんな知ってる事ばかりで新鮮でもない。
書いている本人だけが楽しい物語。
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2016年10月26日 読了
警備会社の契約を切られた武尾は、ある女性のボディーガードをしてほしいという依頼を受ける。
その女性・円華と共に行動するうち、武尾はおかしなことに気付く。
読みやすく、厚さのわりにあっさり読める。
通常は考えられない屋外の温泉地で硫化水素での事故死が続き、連続殺人事件が疑われるなど、興味を引く設定でもある。
しかし内容はどんどんオカルトに寄っていき、先の展開がわかってくるととたんにありふれてくる。
暇つぶしにはなるが、特に印象に残る本でもない。
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2016年10月23日 読了
春休み、『これは救済だ』と言って消えた友人を探して、北海道にやってきた中学1年の上杉。
もう一人の友人である黒木と共に、目星をつけた修道院へ乗り込もうとする。
中高生向けでシリーズもののようだが、知らずに読んでも十分楽しめた。
得意の中世ヨーロッパの知識も入っていて、それなりに狂気もまざり、残酷な部分はうまくコーテイングされていて透明感もある。
他の作品も気になってしまう。
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2016年10月21日 読了
ばけものをこよなく愛する中将の宣能。
ところが近頃ふさぎがちで、怪異めぐりに誘われない。
心配した宗孝は、今まで訪れた思い出の場所を再び訪ね、元気を出してもらおうとするが。
どんなに嫌がっていても、結局は中将に付き合う宗孝が、今回は少し頼りになる。
愛らしさを振りまく初草も、つかみどころのない12人の姉たちも、登場人物のほとんどがとても柔らかい雰囲気で、とても恐ろしい怪異を探しているとは思えない読後感がある。
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2016年10月20日 読了
なかなかブラックなアパレルの会社で働きながら、おしゃれで女子感満載の生活を満喫するみき。
でも周りには、ほっといてくれれば迷惑かけずにいるのに、いちいちわざわざ絡んでくる奴がいっぱい。
そんなムカつく奴らと闘いながら、ガシガシと進むみきの東京生活。
悪態をどっさりついて、寄ってくるバカたちと闘うみき。
最初は悪口ばかりの本ならうんざりと思っていたけど、ぽんぽん出てくる悪態がいちいち同感できて、「怒りを燃料にできるタイプ」のみきがうらやましくなる。
日常のコミュニケーションでちょっとカチンときたり、引っかかりを覚えたり、言い返したいけど言葉が見つからなかったり、後で思いかえすと「あれは嫌味だったのかなぁ」と思うようなことが、なんか全部一気にすっきりした感じ。
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2016年10月19日 読了
呉服屋「摂津屋」の跡取り息子だった為吉は、幼い頃店に押し込み強盗が入り両親を殺されていた。
その後為吉は北町奉行所付きの中間となっていたが、ある日、両親を殺した盗賊集団・青蜥蝪の首領が捕まったと知る。
江戸の治安を守る仕事につき、過ちを犯した人を見ていく為吉。
始めは暗く愚鈍な男と思っていた為吉の人生が、そのうちいい方へ転がっていくというところを見ていると、為吉の考えていることもわかってきて納得する。
大きな成功はないけど、大きな幸せを手に入れた為吉にほっとした。
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2016年10月15日 読了
タカシがキングとなったワケ。
誰からも慕われていたタカシの兄・猛が、池袋のガキたちを束ねようとしていた。
それは隣町で抗争を繰り返していたカラーギャングたちが、池袋にもやってこようとしていたからだ。
そして埼玉の双子が手を出してきて、猛は足を痛める。
氷の様なタカシの原型はすでにあるが、まだ兄の陰に隠れていた頃はひたすら暗い印象。兄は簡単に死んでしまい、その犯人も上手く挿げ替えられすぎる。
警察に見破られないわけがないが、キングの誕生を経調したかったのか、その采配も強烈。もはや無法地帯。
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2016年10月14日 読了
優秀だと噂の、まだ若い検事。
出所したばかりの男がその足でまた窃盗で捕まった。
検事の佐方貞人は、所持金があるにも関わらず腕時計を盗んだという男の行動に疑問を持つ。
上の意志に逆らって自白している被疑者を送致するのを渋ったり、傍から見るとおかしな言動をする佐方だが、実はただ一人真実が見えている。
ありふれた設定。それなりに楽しく読んだが、最後の事件は納得いかない。
秘する気持ちを、知っている者が静かに思い浮かべるから真実味が出るのであって、記者がたいして取材もしないで「おそらく当たっている」という想像だけの過去が、出来事だけならまだしも、当事者の表情や心のうちまで語っても、全く説得力がない。
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