すかたん


2017年09月28日 読了
 饅頭屋の娘だった知里は、江戸詰め藩士の夫に早くに死に別れ、大坂でも有数の青物問屋「河内屋」に住み込み奉公することになった。
関東と関西の文化の違いに戸惑いながらもなんとか慣れ、商いより野菜作りに情熱を傾ける若旦那に振り回される日々。

 全く違う環境に置かれ、慣れるまでの辛さもしみじみと伝わるが、しだいに食べ物の美味しさにほころび、野菜にも興味を持っていく知里が頼もしくて微笑ましい。驚くことばかりする若旦那の行いよりも知里の行動力に力が湧き、お見通しのおかみさんに背中を押され、だんだんと力がこもる。
何かをつかみ取る力ってこんな風に持つものなのかと感じることができた。

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