クラゲ・アイランドの夜明け


 岩手県沖の海上コロニー。
「楽園」と名付けたその地では、殺人、傷害、性犯罪、交通事故、違法薬物、違法労働、自殺者がゼロという「七つのゼロ」を謳っていた。
とろこが、外洋からやってきたらしい新種のクラゲが発見され、クラゲ好きの友人・ミサキがクラゲに食べられ自殺した。
事故として発表されたその死に疑問を持ったナツオは、ミサキがなぜ死んだのかを調べ始める。

 強い自分の意思を持たないはずだったナツオが、関わる人たちの意思に、まるで風を受けたようにあおられる様子がまさにクラゲのよう。
周りの意見や熱量をうけてひらひらとあちこちを漂いながら、周囲を伺い、やがてミサキの意思を見つける。
クラゲが好きすぎて混ざりたくなったのかなと気楽に予想していたのとは違い、シュールな結末だったが、「楽園」としてはそちらの方がしっくりくる。

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