灰かぶりの夕海


 千真の前に現れた少女は、関東に起こった大災害で亡くした恋人に、名前や姿形、癖までもそっくりだった。
生きる気をなくしていた千真の前に現れた少女を拾い、千真のしていた配達の仕事を手伝い始めた時、訪ねた家で二人は死体を発見する。
しかも死んでいる女性は、配達先の恩師の妻だった女性とそっくりだった。
死んだはずの女性と似た人物が、二人も。
千真の周りで、何が起こっているのか。

 現在の日本に近いけど、ちょっと違う過去を持っている設定。
最初は短い間に視点や人物がころころと変わり、何が言いたいのかわからず、少しも興味をそそらないプロローグを集めたような感じ。
そのうち焦点を当てられた千真と夕海だが、夕海が非常に気味が悪い。
純粋な少女を表現するには無知すぎて、同情もできなかった。
ドッペルゲンガーみたいに似ている人ともそんなにあちこちで出会うはずはないし、なんだか無理やりでうさん臭さばかり目立った。

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