秋庭市のはずれにある、ススキ野原のど真ん中に建つ図書館へ配属された新人司書の文子。
利用者が少ないため暇なのだが、ある時から小学生の肝試しの場所になってしまったり、本を並べて暗号を作る者が現れたり、大雪の日に図書館に閉じ込められそうになったりと事件は絶えない。
しかし、博識な先輩の力を借りてどうにか解決していく文子。
小さな図書館の、それでも忙しい日々。
尊敬している先輩・能勢の言動は、とても優しく深い考えがあってこそで、毎回感心するが、新人司書の文子の言動は子供っぽすぎて共感が沸かない。
図書館へ家出しようとか、大きくてきれいな本を読む楽しみとか、いい話も多い。
最後、子供の頃の傷を背負って生きている人物に対しては厳しい能勢だったが、その後の行動は「なるほど!」と思わせた。
地主さんの家で起こった出来事など、面白くて納得できる印象に残るシーンは多いのに、主人公の文子の魅力だけがイマイチだった。
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