上流階級 富久丸百貨店外商部 (3)


 神戸の富久丸百貨店芦屋川店で敏腕外商員として働く鮫島静緒。
静緒を信用して仕事を頼んでくれるお客様も増え、ますます忙しく動き回る。
美容整形に興味があるけど怖くて静緒に話を聞いてきてほしいという女性投資家。息子の中学受験で義親からの圧力と本人の希望がかみ合わないという主婦。
著作権を侵害されているイラストレーターに弁護士を探したり。
そんな中、母に初期のがんが見つかり、静緒は急に将来に不安を感じ始める。
今のうちに家を買い、母と暮らす場所を見つけておく方がいいのか、そして幼馴染からのヘッドハンティング。
悩みが増える一方の静緒。

 今回もいろんな要望に応えるべく走り回る静緒。
中でも終活の一環でホームパーティーを開いた清家の方々とのやり取りは、慌ただしい静緒にほっと一息つかせる穏やかさと柔らかさがあってこちらも和む。
家出した勢いで家をキャッシュで一括購入するような人たちの言動は、決して我儘ではない上品さがあるため、力になりたいと思ってしまう魅力がある。

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