暮鐘 東京湾臨海署安積班


 「安積班シリーズ」短編集。
江東区有明で発生した強盗事件は、被害者が病院で死亡し、本格的な操作が開始された。するとそこへ、犯人は自分だと男が出頭してきた。
あっさり解決かとほっとした雰囲気が漂う中、ひとり須田だけはもやもやとした違和感を抱えていた。
 飲み屋で偶然出会った鑑識のベテランと推理競争をしたり、速水のチームの連携を見せつけられたり、署内の人間の複雑でバラエティーに富んだ考えが飛び交う。

 短い話の中で、安積班のメンバーの個性がよくわかる。
それぞれの視点を大事に拾い上げ、日々起こる事件の様子が日常として描かれている。
速水や相楽との絡み、チーム内での考え方の違いなど、署内をいろんな角度から見ているよう。
でも安積を買っている人たちが綴る賞賛は、そこまで納得できる出来事がなかったようでしっくりこない。

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