2018年11月07日 読了
「警視庁の方から来ました」
詐欺が良く使う口癖でやって来る『死神』。怪しすぎるのに、優秀。
無罪が確定した事件の再捜査をするためやってきたその男は、『死神』と噂されていた。そして『死神』と一緒に捜査した警察官はもう行き場がないと。
警察が捜査して捕まえた犯人が無罪となるということは、警察の失敗ということ。それを再捜査するのは警察にとっては負けで、『死神』は疎まれていた。
しかしその男は、事件にかかわった刑事一人を相棒に選び、再捜査したあげく置き土産までおいていく。
『笑うセールスマン』的なブラックユーモアが面白い。
悪い噂の割に、誰も不幸にはなってないし、事件の真犯人も見つかる。
サクサク読める軽い文体で痛快な短編集。
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