2013年03月17日 読了
脳梗塞で倒れた父に代わり、園芸業を営む主人公・蔵本翔の元に突然知らされた、2年7カ月前に別れた元妻・野々宮夏海の死。
忘れることも許すこともできなかった過去と、妻だった女の死をきっかけに、世の中のために働くNPO組織を隠れ蓑にした犯罪を追うはめになる。
主人公は暴力や脅しをうけながらも、かつての同僚や近所に住む少年に助けられながら黒幕に迫る。
『水上のパッサカリア』の大道寺勉と似た性格の主人公で、淡々と思いを綴っていく。
そのため、感情移入してはらはらするのではなく、大胆すぎる行動も熱くなりすぎずに傍観者として見れる。
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