2018年05月15日 読了
舞台上での事故で左足を砕き、姿を消したストリッパーのノリカ。
故郷の北海道でダンスシアターを開くことにしたノリカは、二人の若いダンサーと、腕のいいバーテンダーに出逢う。
もう怪我は治っているはずなのに、踊れない。
葛藤を隠しながらも若い才能に魅せられ、育てることに力を注ぐことにしたノリカだが、その語り口がどんな時も静かで、じっくりと読ませる。
暗い話ではないし、踊り子としての矜持や力強さがしっかりと伝わってきて、踊りに興味がなくても自然と想像してしまう。
ひと時の夢のような時間を、自分も過ごした気分になる。
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