浮世絵の名作から生まれた江戸の話。
いずれ親の決めた人の元へ嫁ぐことは決まっているからと、わかっていても気持ちがあふれる若い娘。
過去と名前を捨てて生きてきたが、10年たっても決して消えない思い。
火事で死んだはずの美少女と乳母の秘密。
次の絵を描くために引っ越してきたものの、構図が浮かばず苦悩する絵師。
いろんな「人を思う」場面が描かれる。
恋だけじゃない思いもあり、様々な立場にも思いを馳せることができる。
でも最後は、一生懸命なのにどこか滑稽な女の話で、不思議と癒されて終わる。
読んだ後でもう一度絵を見て、こんな風に見えるのかと考えることもできて楽しかった。
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