ペットシッターちいさなあしあと


 子供の頃事故にあってから、陽太は匂いで生き物の死期がわかるようになった。
それを生かし、妻と動物を愛する柚子川と、不思議な縁でまた出会った動物の声が聞こえるという薫と共に、ペットの看取りをする会社を立ち上げた。
いろんなペットの看取りに立ち会ううちに、陽太は自分の家族にもその匂いがあることに気づく。

 周りに自分の特技を披露したばっかりに、有名になり、拉致された経験を持つ陽太が、それでもその力を隠さず強みとしている。
いろんな看取りをするうちに、両親とのかかわり方や、父の言った言葉の意味などを考えてゆく陽太。
そして生と死の両方を自然に受け入れられるようになっていく。