2014年03月25日 読了
ぼくは、皆と楽しく遊んでいる毎日に、違和感を感じていた。
そして出会った男と共に旅に出る。そのおかしな町から出て。
旅の仲間を見つけて旅をして、いつか終わりまでたどり着いた時、なぜそんなことをしていたのかがわかると思う。
解らないことばかりを抱えて旅をするぼくの話。
観念的。童話。道徳の教科書にあるような、曖昧で色んな読み方ができる本。
でもひたすら平坦でつまらなかった。
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読書と手芸の記録
2014年03月25日 読了
ぼくは、皆と楽しく遊んでいる毎日に、違和感を感じていた。
そして出会った男と共に旅に出る。そのおかしな町から出て。
旅の仲間を見つけて旅をして、いつか終わりまでたどり着いた時、なぜそんなことをしていたのかがわかると思う。
解らないことばかりを抱えて旅をするぼくの話。
観念的。童話。道徳の教科書にあるような、曖昧で色んな読み方ができる本。
でもひたすら平坦でつまらなかった。
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2014年03月23日 読了
キャリアではあるけれど、その性格に大いに問題がある刑事二人が組んで事件に立ち向かう。
たいした仕事を任されていないはずだったのだが、なぜか事件に遭遇する二人。
そこでの態度はまるでなっていないはずなのに、その頭脳であっさり解決してしまう。
「田舎の刑事」シリーズでは主人公の間抜けなところがとても面白かったのだが、こちらは同じようなキャラの二人だけど不快感の方が大きい。
同じ職業だからよけいに比較してしまい、話の浅さが目立ってしまっている。
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2014年03月18日 読了
貧乏長屋に越してきた父子。
すると長屋は、その親子を嫌悪するものと同情するものの二つに分かれた。
おかしな振る舞いをする男・弁蔵とその倅・正吉への嫌悪は、時に露骨ないやがらせへと発展する。正吉と仲良くしたい主人公の信太郎は、母からのきつい言いつけと周囲の親子への差別に心を痛めながらも考えていた。
読みやすく、主人公の子供目線で書かれているので人間関係の表裏も解り易い。
いじめや騙し、犯罪もある割には気持ちのいい読後感。
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2014年03月15日 読了
人魚の肉を食べてしまった女は、もう100年あまりも生きてきた。
様々な名前を使い、その時々で愛した男との間に子供を産み落としてきた彼女は、自分の子供たちと関わった者たちの人生を狂わせていく。
まとわりつく恐怖がまさに蛇のよう。
不幸になっていく者ばかりの中、主人公の緒方はなんとかそれを断ち切ろうとする。
最後までその不気味さは変わらなかった。
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2014年03月12日 読了
ボランティアで拾われた子や、散歩中についてきた子。
そんな猫たちを引き取るうちに、町田家は猫だらけになっていた。
人間関係の難しさは猫界でもあり、ストレスであっという間に毛並みが悪くなる子やマーキングが激しくなる子など、個性あふれる猫たちとの生活を描いたエッセイ。
所々はさまれる猫の写真に和む。
保護された猫にとっては町田家はどんな世界なのか。
野良じゃなくてもストレスはあり、かわいそうな気もするけれど、世話に手を抜いているわけではないことがよくわかるのでそれでいいと思う。
人気のエッセイシリーズのようなので支持はされているのだろう。
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2014年03月10日 読了
今どきの無機質な雰囲気とは違い、趣のある雰囲気の高級マンション。
そこに住む渚は、もう半年も仕事もせずにただだらけた生活をしていた。
同じマンションの住人でも、どんな人が住んでいてどんな事情があるのか、外からは解りにくい。それでもやっていける都会は気楽だったはずなのに。。。
同じフロアに越してきた家族との交流がきっかけで、渚の住むチャコズガーデンに風が吹き抜けた。
暗い始まりで、鬱々とする主人公に引きずられてどんよりとした気分のまま後半へ向かうため、嫌な感覚しか残らないのではないかと心配した。
でも後半、20年の秘密と約束が明らかになり、一気に明るくなる。
こんな風に続く友情に憧れる。
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2014年03月08日 読了
地味でうじうじと悩む性質の潔子には、飼い猫がいる。
太古の昔から女に憑く生き物「猫魂」である飼い猫のメロは、潔子が引き寄せる他の憑き物を食らう。
第4回ダ・ヴィンチ文学賞大賞受賞作!。
悩み怒り、落ち込む主人の知らぬ間に、主人に付きまとう憑き物を退治していくメロ。だが潔子の暗さと対照的なはずのメロの活躍が割と地味で、時代劇のようなスッキリ感もない。物足りないというより、全体的に暗いために満足感がない。
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2014年03月04日 読了
公にはされていない、警察内の組織「次世代犯罪情報室」。
眠ったままの美しい少女が夢見る犯罪の夢は、これから起こる殺人。
100%の予知をする少女の夢を解析して、犯罪を未然に防ぐ組織にいる者たち。
眠れる美女と、その少女に恋する少年と、犯罪組織と。
スピード感があって、大がかりな犯罪にもつながり、この人の本にしては読みごたえはあった。
でも映画「「マイノリティレポート」と同じ。
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2014年02月26日 読了
生活のため手話通訳士になった荒井。いくつかの仕事の後、法廷での通訳を頼まれる。かつて警察の事務員だった過去を持つ荒井。そこで経験したある事件が時を超えてまた荒井の前にやってきた。
いろんな立場から見た、ろう者、手話、聴者。
なるほどと思ったり、考えさせられたり、驚いたりと、色んな場面があって興味深かった。
「聞こえない」にも色んな分類があって、それぞれの思いがあるのはわかるけど、その違いは他者にはわからない。
主人公が家族から受けてきた扱いが一番切ない。
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2014年02月22日 読了
街から逃げ、日本一の過疎の村と言われる南鹿村に引越してきた、司法書士の久我原。古い料理屋の跡地で開業した久我原のところには、タヌキがやってくる。
第32回小説推理新人賞受賞作。
落ち着いた語り口調のため、難しそうな法律関係のこともゆっくり考えながら読めるので理解しやすい。
そのうち色んな人間関係が見えてきて、それだけは都会でも田舎でも変わりはないのだとわかり、仲間とのつながりも戻ってきて嬉しくなる。
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