ラ・パティスリー


2010年03月12日 読了
 フランス菓子店で働く新人。ある朝、出勤するとそこには、見事な技で飴細工を作る一人の見知らぬ男性がいた。

 自分についての記憶をなくし、ここは自分の店だと言い張る男・恭也。彼は誰!

 恋愛小説かと思ったらそうではなく、終始彼の記憶とフランス菓子の話で進む。恭也は主要人物として魅力的だけど、主人公の夏織はちっとも魅力的じゃない。

 菓子作りの描写が要所要所にあるから、想像がいくらでも膨らむ。でも専門用語がわからないのでどんなものかは全くの妄想。。。

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ホット・スクランブル―緊急発進


2010年03月07日 読了
 F-15イーグルのパイロット辰巳彰一尉。黒い雲に吸い込まれたと思った直後、気付いたらF-51オラクルと呼ばれる機体を操縦していた。

 上空のコックピットの中で突然30年の月日が流れる。

 様々な伏線が広がり、どこで繋がるかどう収束するかと思い読んでいたら、残り30ページとなるまで山場が来ない。なんだか投げ出されたような終わり方で少しも納得いかない。
 中途半端のまま置き去りにされた出来事もあって、エピローグがそのまま抜け落ちたよう。

 空での攻防はかなり丁寧に書いてあるのに、ストーリーとしては雑すぎてテスト飛行のシュミレーションを見させられただけといった感じ。

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天網 TOKAGE2 特殊遊撃捜査隊


2010年03月06日 読了
 3件の同時バスジャック事件発生。警視庁の隠密捜査専門のバイク部隊「トカゲ」に出動命令が下った。

 リアルタイムで報告されるネット掲示板と投票サイト。

 事件はトカゲの追跡と新聞記者の執着で語られ、少しずつ見えてくる。

 実際は、ネットという媒体と犯行声明も要求もない事件だという点ですでに結果は悟られてくる。でも事件そのものや逮捕劇などより、追う者の心の中を楽しむ小説。

 ただ気になるのは、漢字の表記。
「ひじょう(非常)」や「ばあい(場合)」がひらがなで書かれている所があるのはわざと?誤記?

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特殊防諜班 諜報潜入


2010年03月04日 読了
 真田と同じ「山の民」。孤独だった真田と同じルーツを持つ人がいた!
 でも彼は「新人類委員会」のメンバーであることがわかり・・・。

 どんなピンチでも必ず勝つヒーローもののシリーズ。
でも今回はどうも次へ続く「つなぎ」的な話の模様。

 中だるみ?

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日本人の知らない日本語2


2010年02月28日 読了
 日本語学校の先生が、外国人の生徒たちと日々繰り広げる誤解と笑い。

 生まれて此の方、ほとんど日本語しか使えたことのない私でもやっぱり知らない言葉は多くて、、、。
 そんな日本語が、「こんな発想もできたのか!」と思うような驚きでいっぱいになる本。

 こうゆう「勉強」ならちょっとは知識になるかなー。でもやっぱり普段使わない言葉はすぐ忘れちゃうんだろうな・・・。

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ナイチンゲールの沈黙


2010年02月22日 読了
 前作で活躍した田口・白鳥ペアが、入院患者の父の殺人の謎を解く。

 前作のように最初から事件は起こらない。そして白鳥も登場するのはちょうど半分まで来た頃。
 いろいろと酷評されているけれど、普通のミステリとしては充分だと思う。前作のインパクトに押されて印象が薄いせいか。

 前作はどちらかというとドラマの方が好みな私は、小説ではバチスタよりもこちらの方が面白かった。
 登場人物が多いのは病院だからしょうがない。

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退出ゲーム


2010年02月19日 読了
 高校1年のチカと、妙に整った顔立ちの幼馴染ハルタ。
二人が学校で起こるいくつかの謎を追う。

 良くも悪くも学園ミステリ。中高生向けか。
謎も、時々チカによって語られる描写も、なかなか面白いのだけれど、どうも結末が弱い。
 アニメ感覚で情景が浮かぶ。

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いかさま師


2010年02月15日 読了
 病気の母に見せようと、古い写真を探していた。そこで見つけた一通の遺言書。そこには自殺した画家の愛があった。

 『このミス』大賞受賞作家の第2弾。絵画をめぐるサスペンス。
柳原慧の作品にしてはちょっと普通な流れだった。もっと、「いかさま師」というタイトルからにじみ出るような、うすら寒い空気を待っていたのだけれど。。。
 トリックはおよそ想像される可能性の内に収まり、専門的な解説がなかったらただの巻き込まれ小説で終わっていた。

 なんだか納得いかないままうまくおさまって終わった。

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特殊防諜班 組織報復


2010年02月14日 読了
 成田空港でテロが発生した。狙われて負傷したザミル。
「新人類委員会」が再び日本に潜入したのだ。

 恵理、舎念、そしてチベット仏教の高僧の生命が危険にさらされている。ただ一人の特殊防諜班・真田の戦いが始まる。

 展開はすっかり判っているので何も心配しないで読める。

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リライブ


2010年02月11日 読了
 獏。悪夢を食べるモノ。

 バク。思い出を食むもの。。。

 選択しなかったもう一つの路。人生の岐路まで巻き戻ってやり直すことができるかわりに、選んで生きてきた人生の思い出をバクがもらう。

 コミックでいえば松本洋子の「闇は集う」的な設定。
短編集なので、2作目で「また同じか」と思ってしまう。
 でも読んでいくうちに、小路幸也の本領が発揮されてどんどん取り込まれていった。

 必ず織りこまれている哀しみが後を引く。

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