医学のたまご


2011年08月08日 読了
 「ジーン・ワルツ」で生まれた双子の片割れ・薫。
うっかりいい点を取ってしまった「潜在能力試験」のせいで、東城大学医学部にとび級入学するはめになってしまった。

 中学生が大人の世界に迷い込んで、いろんな不条理に出くわす。

 地位のある人の横暴さが徹底している。
最後はスッキリやりこめているが、それも他人の力を借りるという情けない主人公。
 それでも医学の面白さはかなり伝わる。

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ジェネラル・ルージュの伝説


2011年08月06日 読了
 ジェネラル・速水の過去と、「凱旋」の別視点、そして彼が東城医大を去ってからの短編。

 ドラマと設定がかなり違っていて、速水のイメージががらりと変わる。こちらが本意なんだろうけど、ドラマの方がカッコイイ。

 後に添えられている自作解説は、悪口ばかりでどうにも感じが悪かった。

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アダマースの饗宴


2011年08月05日 読了
 第16回松本清張賞受賞。  

 8年の刑期を終えて出所した笙子は、その瞬間から盛大な男の子どうしの「遊び」に巻き込まれていた。

 加藤実秋に似た語り口。
ただ男に拾われ、薬漬けになり、貢ぎ、捨てられたはずの女のしぶとさが最後に勝つ。
 賞をとるほどいいとは言えないが、評判ほど悪くはないと思った。

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警視庁FC


2011年08月04日 読了
 フィルム・コミッション。
「映画やドラマの撮影に対して、警視庁がさまざまな便宜を図る」という部署。
  
 力まない主人公のつぶやきはほかの作品でも共通だが、これはとんとやる気のない警察官の話。

 あまりの様子に不愉快になる。
話も、力任せにこじつけた感が大きくてがっかり。

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ジョナサン・ストレンジとミスター・ノレルIII


2011年08月02日 読了
 ストレンジは、二人の女性を助けるために自ら狂気に入る。

 わざと闇に取り込まれたストレンジは、師匠であったノレルと共に古の魔術を取り戻した。

 もう一人の偉大な人物である「名もなき奴隷」も、やっと活躍。

 最後は納得がいった。でもやはり訳されたものは読みづらい。

ジョナサン・ストレンジとミスター・ノレルII


2011年08月01日 読了
 ストレンジが本格的に活躍し始める。
軍に同行し、フランスを惑わせ、蹴散らす。
そして国中に名を知らしめ、ついにはノレルとの師弟関係を解消するまでに。

 二人の魔法使いより、ジョナサンの妻と、ノレルが蘇生させた貴婦人のほうが惹き立っている。

ジョナサン・ストレンジとミスター・ノレルI


2011年07月31日 読了
 19世紀イギリス、魔法は議論されるだけものもになっていた。
なぜ魔法が使われなくなってしまったのか。
そんな折、現代に魔法を取り戻そうとした男が一人、ロンドンへとやってきた。

 完成まで10年を要し、発表されるや世界的なベストセラーになった本、らしい。

 長編にありがちだけど、1巻ではさほど気を引くものがない。
古い絵本のような暗くて曖昧な挿絵も話を重くする。

ちょちょら


2011年07月29日 読了
 兄上が自刃した。
後を継いで江戸留守居役となった新之助は、強かな他藩の留守居役達と共に、前代未聞の大仕事を打つ。

 始まりは退屈で、留守居役の仕事とはこうゆうものだという説明めいた出来事が続く。
 大事になってくるのは1/3を過ぎた頃か。
博打を打つような張ったりと緊張感とどんでん返し。
 いい友がいることが充実感を倍増させる。

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パルテノン―アクロポリスを巡る三つの物語


2011年07月27日 読了
 一つとして同じ形の石はなく、どこを探しても直線がない。
まるで空に浮かぶ宮殿のよう。

 ペルシア戦争で荒廃した聖域(アクロポリス)復興を計画した友人に頼まれ、パルテノンを建てた一人の俗業者の、美を追求した末の作品。

 民主制を目指した友と、究極の美を目指した男との情熱の物語。

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緑金書房午睡譚


2011年07月24日 読了
 父が研究休暇でいなくなるため、母の親戚のところに居候することになったヒナコ。
そこは、謎だらけの古本屋店主と人語を話す猫がいて、招かれざる人は店を見つけることすらできないという不思議なところだった。

 ファンタジーといった雰囲気だったが、底が浅いというか謎になってないというか、中途半端。
 不思議の国のアリス的な世界を狙った、収束しないお話。

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