2015年08月13日 読了
警察学校を出たばかりの柿田は、あちこちの部署に研修に行くたび、判断に悩み、自信を無くしていった。
そんな柿田がある日、上司に言われた言葉で進路を決める。
飄々とした柿田が、厳しい訓練を乗り越え、やがて特殊急襲部隊(SAT)を目指す道のりを淡々と描く。
単調すぎる上、さしたる盛り上がりもなく、苦痛。
ストーリーというよりあらすじ。
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読書と編み物の記録
2015年08月13日 読了
警察学校を出たばかりの柿田は、あちこちの部署に研修に行くたび、判断に悩み、自信を無くしていった。
そんな柿田がある日、上司に言われた言葉で進路を決める。
飄々とした柿田が、厳しい訓練を乗り越え、やがて特殊急襲部隊(SAT)を目指す道のりを淡々と描く。
単調すぎる上、さしたる盛り上がりもなく、苦痛。
ストーリーというよりあらすじ。
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2015年06月30日 読了
都内で毒殺死体が発見される。違う場所でも、また違う毒による殺人が起こり、イルマは二つは関係があるのではないかと考えた。それは身元不詳の『蜘蛛』と呼ばれる男の仕業だった。
血の気の多い、元交通機動隊の検挙率No.1女刑事・イルマが、上司からの命令もおおよそ無視して突き進む。
10年温めてきた作品だと言うが、「クロハ」シリーズそのまんま。
パラレルワールドか、設定を流用したか、関連作品かというくらいそっくりで、新鮮さも面白みも全くない。
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2015年06月19日 読了
私立高校の朗読部の主・華影忍は、〈歩く女百科全書〉を自称するほど全校の女生徒を知り尽くしていた。あらゆる意味で。
そんな朗読部の後輩・通称「カラス」と、ある姉妹に振り回された1年を綴った物語。
魅力的な太腿をもつ女性を手に入れるために忍が行った行為、どうやらライバルであるカラスに放つ罠。それまでは楽園での権力を甘受していた忍が、その姉妹によって狂わされ、陥落していく事すら快感だと思わされる様子が美しく描かれている。
魅惑的で背徳感いっぱいの世界に、冷静でいるつもりがいつの間にか溺れていく忍と一緒になって溺れられる。
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2015年06月05日 読了
孤児の少年ロウニーは、ある日街にやってきた仮面の芝居のゴブリン一座と出会う。
そこで行方不明の兄の噂を聞いたロウニーは、ゴブリン一座と一緒に行くことにした。
子供を集めていいように使う魔女、芝居を禁止された街など、どっぷりとファンタジーに浸かれるはずが、どうしても読み進む気がしないまま終わる。どこにも夢中になれる文が見つからなかったのは、訳のせいか、原作のせいか。
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2015年05月30日 読了
中国でワールドカップが行われている最中、遠く離れた雲南省で、致死率60%の強毒性新型インフルエンザが出現していた。
いくつもの村が全滅し、ワールドカップ中止に伴って帰国する世界中のサポーターの流出と共に、地球規模へと広がる。
よくあるパンデミックのせいで起こるパニック映画そのもの。
日本が行った封じ込めが成功して世界から注目を浴びるが、都合よく進んでいく思い切った戦略は、どこの国が舞台でも成り立つ過大な自己評価の結果。
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2015年05月28日 読了
捜査二課の戸田光利は、ある日突然移動させられた。
大規模なインサイダー取引疑惑を調べていた警視庁人事一課監察係の3人は、その移動を怪しげだと思い始める。
小粒ばかりが逮捕されて終わったり、うやむやになってしまっていた疑惑を抱えたまま、戸田は警察を辞め、その秘密は消えてしまうものと思われていた。
話の流れに乗り切れないまま終わった。
最後は解決するための証拠をそろえて終わるため、ほっと一息つけたり、疑惑を晴らしてスッキリする場面がない。そのためどこかうやむやで、適当なところでかわされた感じで後味が悪いというより後味すらない。
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2015年04月25日 読了
「札幌の雪堆積場に死体を埋めた」という謎の封書が警察に届き、捜査員は頭を抱える。雪を掘って確認するには金がかかりすぎ、どうせ死体なら自然に溶けて出てくるまで放っておいてもいいのではないかという思いがあるからだ。
そんな中、駆け出し刑事の仲野久は、先輩と共にその死体と思われる被害者の家で出会った娘に目を止める。
「変態の専門家」である春やその家族は、キャラクターとして魅力的。
でもその割にそれぞれの能力はあまり生かせていないように思える。
事件も彼らの行動も、一般人とそう変わらない。
前作の内容も覚えていないくらい薄い。
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2015年03月20日 読了
四国と淡路島の境目にある〈恋路ヶ島サービスエリア〉でバイトをしている理代子は、つい30分前、恋人の裏切りを目撃してしまい、最悪の気分だった。
そんな日のバイト中、理代子はトイレで大量の血痕を発見する。
死体を運ぶ途中の兄弟や、愛人とのスキャンダルを演出しようとする女、人類嫌悪団体〈ノア〉。
サービスエリアで巻き起こるたった一夜の事件。
最後はきっちりいい感じに落ち着かせているが、物騒な兄弟や毒舌の司会者たちは勝手に自爆しろと言わんばかりの放置。
あれだけ丁寧に、ページもかけて描いているのに、途中で飽きたかのように乱暴に捨てている。
筋のない、地に足のついてない、深みのない、違和感が残るばかりの作品。
いっそ夢オチにしてしまったほうが納得がいく。
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2015年02月28日 読了
教室の中で誰にも気にされず、「幽霊」と呼ばれる位置にいる主人公。
ある日の席替えで前の席になった少女とのささやかな交流で彼の高校生活は一変する。
行動や思考の表現がとてもちゃち。
多用される情景描写や比喩は、ラノベらしい子供っぽさでうんざりするし、次へつながる展開として突きつけたはずの衝撃の事実は、結局「嘘でした」で終わる「夢オチ」的なつじつま合わせでがっかりする。
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2015年02月05日 読了
京都の大学へ入学した主人公の遠近綸人は、同じサークルの青河さんに夢中。
彼女の気を引きたくて右往左往するうちに、いろんな謎へとたどり着く。
そしてそんな時、大学のどこかでこっそり営業している、お代は謎という不思議なバー「三号館」へ迷い込む。
謎があるときだけ見つかるバーで、美人マスターの作るカクテルを飲めばたちまち謎は解決するというが、どれも謎とはいいがたい。
ただそこにいなかったから知らなかっただけ、といった程度。
ちょっと理屈っぽく「錯覚」を利用したりしているが、全部思い込みと錯覚で作った謎だった。
ありふれているというより、飲み会で披露する雑談くらいの、ある日出くわしたちょっとした面白い話といった感じ。
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